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二重姓文化——父方・母方の姓を両方持つスペインの名前の仕組み

スペインでは子どもが父方・母方の姓を両方受け継ぐ二重姓(アペリード・ドブレ)文化がある。日常生活での名前の使い方や、外国人との姓の扱いの違いを紹介する。

2026-04-28
文化名前家族生活スペイン社会

スペインで公式書類に名前を記入する欄を見ると、「1st surname」「2nd surname」の2つがある。これはスペインの二重姓制度(アペリード・コンプエスト)に由来する。日本の感覚で「苗字は一つ」と思っていると、記入方法や呼びかけで混乱することがある。

スペインの二重姓の仕組み

スペインでは子どもが生まれると、父方の第一姓(プリメル・アペリード)と母方の第一姓(セグンド・アペリード)を受け継ぐ。

例えば、父親が「García López」(ガルシアが第一姓)、母親が「Martínez Rodríguez」(マルティネスが第一姓)なら、子どもの姓は「García Martínez」となる。孫の代になると、この「García Martínez」から第一姓の「García」だけが次世代に受け継がれる仕組みだ。

2013年の法改正

従来は父方の姓が先に来るのが原則だったが、2013年の民法改正により、父母の合意があれば母方の姓を先にすることも可能になった。子どもの誕生後に届け出の際に順序を選択できる。

日常での使い方

公式文書・銀行・行政手続きでは必ず二つの姓が必要だが、日常会話では通常「第一姓のみ」または「名前+第一姓」で呼ばれる。

「García Martínez, Juan」という人は、普段は「フアン・ガルシア」または「フアン」と呼ばれる。在住外国人がスペイン人と知り合う時も、フルネームの記録と日常の呼び方を混同しないようにすると、名前の聞き間違いが減る。

外国人の姓の扱い

スペインの役所や銀行で外国人の「姓が一つしかない」場合、「第一姓」と「第二姓」の両方の欄を埋めることを要求される場合がある。実務的な対処としては、第一姓を両方の欄に繰り返すか、「第二姓なし」を明示する。

スペインに長く住んで民事登録が必要になった場合は、在スペイン日本国大使館・領事館のアドバイスを参考にしながら手続きを進めるのが現実的だ。

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