若者文化——ボテジョン(屋外飲み)とスペインの夜の過ごし方
スペインの若者は夜をどう過ごすのか。公園での集会(ボテジョン)から深夜のクラブまで、スペインの若者文化の実態を在住外国人の視点から紹介する。
スペインの週末の夜、公園や広場に若者たちが大きな袋を持って集まり、音楽をかけて飲んでいる光景を目にする。これがボテジョン(botellón)だ。外国人にとっては最初「大丈夫なのか」と思う場面だが、スペインの若者文化の一部として定着している。
ボテジョンとは
ボテジョン(「大きなボトル」が語源)は、酒類を店外(スーパーや専門店)で安く購入し、公共の広場・公園・海岸に集まって飲む習慣だ。17〜25歳の若者を中心に1990年代から広まった。
背景には経済的な理由がある。バルやクラブの価格(€4〜8/杯)を払い続ける資金力がない若者が、スーパーで€1〜2のビールや€3〜4のワインを買って外で飲む。入場料・席料なしで友人と長く過ごせるのが魅力だ。
法的な状況は地域によって異なる。一部の自治体では屋外飲酒を禁止または場所・時間を制限しており、違反すると罰金が課される。それでも週末の夜に完全に取り締まるのは難しく、黙認されているエリアも多い。
夜のフロー:ボテジョン→バル→クラブ
スペインの若者の週末の夜は段階的に深まる。22時頃にボテジョンで会い、深夜0〜1時にバルへ移り、2時以降にクラブ(ディスコテカ)に入る。朝5〜7時まで続くこともある。
在住外国人の多くはこのフロー全体を毎週こなすわけではないが、スペイン人の友人グループに参加すると自然とこのペースに引き込まれる。
クラブとその費用
スペインの主要都市のクラブ入場料は€10〜20(約1,600〜3,200円)程度。マドリードのチャンベリ・マラサーニャ・チュエカ、バルセロナのシウタデジャ・ポブレ・セク周辺が人気エリアだ。
クラブ内の飲み物は€8〜15(約1,280〜2,400円)と高くなる。1夜で€40〜60(約6,400〜9,600円)使うのは珍しくない。
在住外国人の関わり方
スペインの夜文化に全面的に参加する必要はないが、時々参加してみると友人関係が深まりやすい。深夜は苦手でも「ボテジョン→バル」の前半だけ参加するという選択も、スペイン人の友人は普通に受け入れてくれる。