フランスの銀行口座——BNP Paribas・Boursorama・N26、外国人でも開設しやすい方法
フランスで銀行口座を開くために必要な書類(Carte de Séjour・住所証明)、伝統的銀行とネットバンクの比較、RIBとIBANの使い方、日本への送金(Wise推奨)まで解説。
この記事の日本円換算は、1EUR≒163円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。
フランスで銀行口座を作るのは、想像より少し手間がかかる。
住所証明が必要なのに、銀行口座がないと家賃の引き落としを設定できない。まるで卵が先か鶏が先かの話になる。フランスへの着任直後に多くの人が直面する問題だ。
この詰まりを解消する現実的な方法がある。まずネットバンク(N26やRevolut)でヨーロッパのIBANを取得し、後から伝統的な銀行で本格的な口座を開く。
フランスの銀行の種類
伝統的な銀行(実店舗あり)
フランスの大手銀行。窓口での相談、ローン・住宅ローンへの対応など、フランスでの長期生活に必要な金融サービスが充実している。
BNP Paribas(BNPパリバ)
フランス最大の銀行。全国に支店・ATMが多く、英語対応できる支店もある。外国人口座開設には、Carte de Séjour・住所証明・収入証明が必要。一部の支店では予約制で外国人の新規開設に対応している。
Société Générale(ソシエテ・ジェネラル)
フランス大手銀行。モバイルアプリが使いやすく、若い在仏日本人にも利用者がいる。口座開設の要件はBNPと同水準。
Crédit Agricole(クレディ・アグリコル)
農業系起源の銀行だが、現在は総合金融グループ。地方に強く、支店網が広い。
La Banque Postale(ラ・バンク・ポスタル)
郵便局系の銀行。郵便局(La Poste)の窓口で口座開設手続きができる場合があり、伝統的な銀行の中では外国人に比較的開設しやすいと言われることがある。
ネットバンク・フィンテックバンク
Boursorama(ブルスバンク / 旧Boursorama Banque)
Société Généraleグループのネットバンク。フランスのネットバンクとしては最大手クラス。月会費無料の基本口座があり、フランスのIBANを取得できる。Carte de Séjour取得後に開設可能。
N26
ドイツ発のネットバンク。スマートフォンのみで口座開設できる(パスポートの写真撮影でKYC完了)。フランスのIBANではなくドイツのIBANになるが、EU内ではSEPA送金が同条件で使えるため実用上の支障は少ない。Carte de Séjour不要で開設できるのが着任直後には助かる。
Revolut
フィンテック系。多通貨対応で、EUR・JPY・GBP等の両替手数料が低い。フランスのIBANが発行される(ライセンス取得後)。日常的な決済・送金に使う人が多いが、メインバンクとして使うにはサポート体制の面で伝統的な銀行に劣る。
比較まとめ
| 銀行 | タイプ | 外国人開設 | IBAN | 月会費 |
|---|---|---|---|---|
| BNP Paribas | 伝統的 | Carte de Séjour必要 | FR(フランス) | 無料〜EUR 9 |
| Société Générale | 伝統的 | Carte de Séjour必要 | FR | 無料〜EUR 7.5 |
| La Banque Postale | 郵便局系 | 開設しやすい傾向 | FR | 無料〜EUR 12 |
| Boursorama | ネット | Carte de Séjour後 | FR | 基本無料 |
| N26 | フィンテック | Carte de Séjour不要 | DE(ドイツ) | 基本無料 |
| Revolut | フィンテック | パスポートのみ | LT(リトアニア)またはFR | 基本無料 |
到着直後にN26またはRevolutで口座を開き、Carte de Séjour取得後にBoursoramaかBNP Paribas(La Banque Postle)を開設するのが、フランス赴任者・移住者の定番ルートになっている。
RIB(Relevé d'Identité Bancaire)
フランスで口座を持つと、RIB(Relevé d'Identité Bancaire)という銀行口座の識別情報が発行される。
RIBにはIBAN(国際銀行口座番号)とBIC/SWIFT番号が含まれており、フランス国内での
- 給与振込先の指定
- 家賃・光熱費の口座引落設定(Prélèvement)
- フランス国内への銀行振込(Virement)
すべてにRIBが必要になる。就職先・不動産エージェント・電力会社など、あらゆる場面でRIBの提出を求められる。フランスに来たらまず口座を作り、RIBを確保することが優先事項になる。
フランスの銀行送金の仕組み
Virement(振込)
フランス・EU内の銀行間送金。SEPA送金(Single Euro Payments Area)の仕組みにより、EU・EEA加盟国の銀行口座への送金は国内送金と同じ手数料(原則無料または低コスト)で行える。
Prélèvement(口座引落)
電力・ガス・インターネット・家賃など、定期的な支払いを口座から自動的に引き落とす仕組み。RIBを各サービス事業者に渡すことで設定される。
日本の口座振替と似ているが、相手方が引き落とす形式のため、意図しない引き落としが発生した場合は銀行に申告して取り戻すことができる。
日本への送金——Wiseが現実的な選択肢
Wise(ワイズ)
ミッドマーケットレートに近い為替レートで送金でき、手数料は送金額の0.5〜2%程度が目安。フランスの銀行口座から日本の銀行口座への送金に対応している。
着金まで1〜3営業日。BNP ParibasやSociété Généraleからの国際送金は手数料EUR 15〜30(約2,500〜4,900円)程度かかることが多く、Wiseと比べると費用が高い。銀行と比べると1回あたり数千円〜数万円の差になることが多く、月1回送金を続けると5年で49万円の差になる計算。
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送金時の注意点
- フランスからの国際送金は基本的に制限なし
- 日本の銀行に100万円超が着金する場合、銀行から税務署に「国外送金等調書」が提出される。合法的な送金であれば問題ないが、確定申告が必要なケースは把握しておく
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