フランスで子育てをする——クレッシュ・小学校・昼食のシステム
フランスの子育ては国家主導のサポートが充実している。0〜3歳のクレッシュ(保育所)、3歳からの公立幼稚園(écoles maternelles)、学校給食の仕組み——日本とどう違うかを整理する。
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「フランスは子育てしやすい国」と言われる。出生率がEU主要国の中では比較的高い水準を維持しており(2020年代でも1.7〜1.8前後)、その背景に充実した育児支援制度がある。
ただし「充実している」と「実際に使いやすい」は別の話だ。
0〜3歳:クレッシュの待機問題
3歳未満の子どもは「クレッシュ(crèche)」(公立・私立の保育所)または「アシスタント・マテルネル(助産師型保育者、自宅で最大4〜5人を保育)」に預けるのが一般的だ。
公立クレッシュは収入に応じた費用(月収の一定割合)で利用できるため人気が高いが、待機が長いことで知られる。パリなどの都市では数か月〜1年前からの登録が必要で、「産院を出た日に申請する」という話もある。
在留外国人の場合、公立クレッシュに空きがない場合は民間(creche parentale・creche d'entreprise)や保育ベビーシッター(garde à domicile)という選択肢がある。
3歳〜:公立幼稚園(école maternelle)
フランスでは3歳からの公立幼稚園(école maternelle)が義務教育に準ずる扱いで無償提供される。実際、2019年以降は正式に3歳からの義務教育とされた(義務年齢が6歳から3歳に引き下げ)。
小学校(CP=課程準備学級、日本の小学1年相当)への接続がスムーズで、6歳の義務教育開始を準備するための読み書き・数の概念・社会性のトレーニングが行われる。
学校給食とレストランスコレール
フランスの公立小学校は昼食に1〜2時間かけるが、多くは「カンティーヌ(カフェテリア)」または地区の「レストランスコレール(学校食堂)」を利用する。
4品コース(前菜・主菜・チーズ・デザート)のメニューが出ることもあり、フランスの食文化教育の一環だとも言われる。費用は収入に応じた段階制(月数十ユーロ〜)。
日本人家族の選択肢
パリには日本人学校(Lycée Français International de Tokyo…ではなく、パリの日本人学校)がある。駐在期間が限られる場合、帰国後の学校教育の継続性を考えて日本人学校を選ぶ家族も多い。
しかしフランスの現地校に入れることで子どもが急速にフランス語を習得するケースも多く、「どちらが子どものためになるか」は家族の状況・滞在期間によって異なる。