Kaigaijin
手続き・届出

フランス移住・赴任前の手続き一覧——Carte de Séjour・Sécurité Sociale・銀行口座、パリ着任後のロードマップ

フランス移住・赴任が決まったら必要な手続きを時系列で整理。日本側の転出届から、就労ビザ・ワーホリ(PVT)・Carte de Séjourの取得、Sécurité Socialeへの登録、銀行口座開設まで解説。

2026-04-05
海外転出届Carte de SéjourSécurité SocialeワーホリPVT在留届住民税

この記事の日本円換算は、1EUR≒163円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。

パリへの赴任が決まったのは良いが、何から手をつければいいのかわからない——そういった声をよく聞く。

フランスの手続きは、担当窓口が複数に分かれていて連携が薄い。ビザを取得しても、それだけでは働けない。Carte de Séjour(在留許可証)を取っても、Sécurité Sociale(社会保障)の登録は別の窓口だ。各手続きの順番と担当機関を整理してから動くと、余計な往復が減る。

ビザの選択肢

就労ビザ(Visa de Long Séjour salarié)

フランスの雇用主に雇われる場合のビザ。申請は出国前に在日フランス大使館または総領事館で行う。

雇用主側ではOFII(フランス入国・移民・国籍局)に届出を行い、外国人雇用の許可を取る必要がある。

このビザでの入国後は、フランスに到着してから3ヶ月以内にCarte de Séjour(または在留許可証の切り替え)の申請が必要になる。

パッション・タレントビザ(Talent Passport)

芸術家、スタートアップ創業者、研究者、高スキル労働者など、特定の職業カテゴリ向けのビザ。就労ビザと比べて要件が異なり、自営業や起業目的で渡仏する場合に使うケースがある。

ワーキングホリデー(PVT: Programme Vacances Travail)

日仏間のワーキングホリデー協定に基づくビザ。申請は在日フランス大使館・総領事館で行う。

条件: 18〜30歳(申請時)、有効なパスポート、往復航空券相当の費用証明、滞在費用(EUR 2,500以上)の証明など。

滞在期間は最大12ヶ月。フランス入国後に就労することも可能だが、就労目的がメインの場合は就労ビザとの兼ね合いを確認すること。

日本側の手続き

海外転出届

渡航14日前から当日までに、住民登録をしている市区町村の窓口で提出。転出届の提出で、国民健康保険の資格が喪失し、国民年金が任意加入となる。

住民税の1月1日ルール: 住民税はその年の1月1日時点の住所地に課税される。12月31日に転出すれば翌年度分は発生しないため、渡航タイミングを調整できる場合は意識しておきたい。

国民年金の任意加入

転出届と同時に手続き可能。日仏間には社会保障協定があり、フランス側の社会保障制度(Sécurité Sociale)への加入期間を日本の年金加入期間として通算できる。詳細は日本年金機構に確認を。

マイナンバーカード

2024年5月以降、海外転出後もマイナンバーカードの継続利用申請ができる。転出届と同時に「個人番号カード国外継続利用申請書」を提出する。

在留届

フランスに3ヶ月以上滞在する場合、在フランス日本国大使館または管轄の総領事館に在留届を提出。外務省ORRネットからオンラインで提出可能。

フランス到着後の手続き

Carte de Séjour(在留許可証)の申請

フランスに長期滞在する外国人(EU外)が取得する許可証。就労ビザで入国した場合、入国から3ヶ月以内にPréfecture(県庁)またはANEF(オンライン申請ポータル)で申請する。

2021年からANEF(https://administration-etrangers-en-france.interieur.gouv.fr)でオンライン申請が可能になり、Préfectureへの直接来庁が不要なケースが増えた。

Sécurité Sociale(社会保障)の登録

フランスで就労を開始した外国人は、雇用主を通じてSécurité Socialeに自動的に登録される。自営業・フリーランスの場合は個人事業者として別途登録が必要。

登録後、CPAM(Caisse Primaire d'Assurance Maladie / 地域健康保険金庫)からCarte Vitale(医療保険カード)が発行される。カードが届くまでに数ヶ月かかることがあるため、その間は医療費を立て替えて後から請求する流れになる。

フランスの医療・保険ガイドでSécurité SocialeとMutuelle(補完保険)の詳細を解説している。

銀行口座の開設

フランスの銀行は、口座開設に住所証明(quittance de loyer等)とCarte de Séjourが必要なことが多い。到着直後は条件が揃わないため、ネットバンク(N26やRevolut)で当座の口座を作ってから、後日に伝統的な銀行で口座を追加するパターンが現実的。

フランスの銀行口座ガイドに各行の比較をまとめた。

時系列チェックリスト

出国2〜3ヶ月前

  • ビザの申請(在日フランス大使館・総領事館)
  • 住民税の未納確認と納税管理人の届出(未納がある場合)
  • 日本の銀行・クレジットカードの海外利用設定確認
  • 海外長期滞在用の民間医療保険の検討(Sécurité Sociale登録まで数ヶ月かかる)
  • 在留届のオンライン提出(ORRネット)

出国14日前〜当日

  • 海外転出届の提出(市区町村窓口)
  • マイナンバーカードの国外継続利用申請(転出届と同時に)
  • 国民年金の任意加入or脱退手続き
  • 国民健康保険証の返却

フランス到着後(3ヶ月以内)

  • 在留届の提出(未提出の場合)
  • Carte de Séjourの申請(ANEFまたはPréfecture)
  • 銀行口座の開設(まずネットバンクから)
  • SIMカードの契約(Orange / SFR / Free Mobile等)
  • Sécurité Socialeの登録(雇用主経由または個人申請)

生活セットアップ(3〜6ヶ月)

  • Carte Vitaleの受け取り(CPAMから郵送)
  • Médecin Traitant(かかりつけ医)の登録(CPAMのサイトから)
  • Mutuelle(補完保険)への加入(雇用主経由または個人加入)
  • 伝統的な銀行口座の開設(住所証明とCarte de Séjourが揃ったら)
  • 生活費・物価の把握

手続きの詳細は管轄の县庁や担当機関によって異なる場合があります。公式サイトで最新情報を確認してください。


KAIスポット — みんなで作る現地情報

Kaigaijinでは、現地に住む日本人が実際に使っているスポット(レストラン・クリニック・美容室・不動産など)を国別に集めています。

「このクリニック、今も営業してる」「ここ、日本語対応なくなってた」——そういった一言が、次に来る人の役に立ちます。気づいたことがあれば、ぜひ情報を追加してください。

フランスのKAIスポットを見る・情報を追加する


フランス生活のカテゴリ別ガイド

コメント

読み込み中...