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パリが自転車都市に変わった——ヒダルゴ市長の都市改革10年

2014年にパリ市長に就任したアンヌ・ヒダルゴは、パリを自転車・歩行者優先の都市に変えようとしてきた。車線を削り、自転車専用道を増やし、セーヌ川沿いの道路を歩行者天国にした改革の現在。

2026-06-28
自転車都市政策パリ環境交通

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2010年代のパリを知っている人が2020年代のパリを訪れると、驚くかもしれない。セーヌ川南岸の高速道路が歩行者・自転車専用になっている。幹線道路の車道が縮小され、緑の自転車専用レーンが広がっている。

これはコロナ禍でも、政治的な反発があっても、進み続けた変化だ。

ヒダルゴ市政の自転車戦略

アンヌ・ヒダルゴ市長(2014年〜)は就任以来、パリの脱車社会化を政策の柱に置いた。「ペダレク(Pédaleк)」と呼ばれる自転車専用道の整備、歩行者天国の拡大、自動車を優先してきた道路インフラの再設計が進んだ。

2015年にはセーヌ川南岸(レ・ベルジュ・ドゥ・セーヌ)の道路を遊歩道・ピクニックエリアに転換した。2016年には同北岸のヴォワ・ジョルジュ・ポンピドゥも週末・夜間を歩行者天国化した。

コロナ禍が後押しした「コロナピスト」

2020年のロックダウン解除後、RATP(公共交通)の混雑を避けるために自転車通勤者が急増した。パリ市は急遽、応急的な自転車レーン(Coronapistes、コロナピスト)を多数設置した。

一時的措置として始まったコロナピストの多くが恒久化された。自転車インフラは計画より早く拡充された形だ。

Vélib'(公共レンタル自転車)

Vélib'(ヴェリブ)は2007年に開始されたパリの公共自転車シェアリングシステムだ。電動と非電動の両方がある。

会員制で、短時間の利用は30分未満が実質無料(ただし会員費が別途かかる)。アプリでドック位置・空き台数が確認できる。最初の自転車移動の手段として使いやすい。

批判と課題

自動車ドライバーからの強い反発がある。「商店へのアクセスが悪くなった」「駐車場が減った」という声だ。市内の中小商店の一部がヒダルゴ市政の交通政策を批判してきた。

また電動キックボード(trottinette électrique)の急増が路上の混乱を生み、2023年にパリは市民投票の結果(反対票多数)を受けてシェアリング電動キックボードの禁止を決定した。自転車との混在問題も整理が進んでいる。

在住外国人にとって、自転車でパリを移動するのは今や現実的な選択肢になっている。ルート選択と安全装備(ヘルメットは義務ではないが推奨)を準備すれば、メトロより速く到着できる区間もある。

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