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英国での口座開設——Monzo・Starlingのネオバンクと外国人の現実的選択

英国の銀行口座開設は外国人には壁が高い。住所証明・クレジットヒストリー不足で従来の銀行は断られることも。ネオバンクのMonzoやStarlingが「最初の入口」として機能している現状を解説する。

2026-04-30
イギリス銀行口座MonzoStarlingネオバンク

この記事の日本円換算は、1GBP≒195円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(GBP)の金額を基準にしてください。

英国に来て最初に悩むのが銀行口座だ。「口座がないと就職できない、就職できないと給与振込先がない、給与振込先がないと口座が作れない」——この鶏と卵の問題は、渡英した日本人が必ず一度は直面する。

伝統的銀行(バークレイズ・HSBC等)の壁

バークレイズ(Barclays)、ロイズ(Lloyds)、HSBC、ナットウェスト(NatWest)など大手銀行の個人口座開設には、基本的に以下が求められる:

  • 英国内の住所証明(公共料金明細書や賃貸契約書など)
  • 英国在住の実績(滞在開始直後は困難)
  • 場合によってはクレジットヒストリー

渡英直後は「住所証明」のためのユーティリティ請求書がなく、「クレジットヒストリー」も英国内での実績がゼロ。結果として申請を断られるか、審査が通っても限定的な機能の口座しか開けないことがある。

ネオバンクが「最初の口座」になっている現状

このギャップを埋めているのが、Monzo(モンゾ)とStarling(スターリング)を中心としたネオバンクだ。

Monzoはスマートフォンのアプリだけで完結するデジタルバンク。口座開設は身分証明書(パスポート等)とアプリ内での本人確認のみで可能で、英国住所がある(Simカードで受け取れるSMS認証ができる)程度の要件で開設できるケースが多い。国際送金(Wise連携)、支出管理機能、リアルタイム通知が標準装備されている。

Starlingも同様の設計で、個人・ビジネス両対応の口座を提供している。ビジネス口座はフリーランスや小規模事業者に使われることが多い。

両行は英国の銀行免許を持ち、FCA(金融行動監督機構)の規制下にある。英国政府の預金保護スキーム(FSCS)で£85,000(約1,656万円)まで保護される。

Monzオの制限と注意点

ネオバンクが万能というわけではない。主な制限:

  • 現金入金が困難:Monzoは一部のPayPointネットワーク経由で現金入金できるが、手数料がかかる。ATM出金は可能
  • 住宅ローン審査で弱い:英国で住宅購入を考える段階になると、伝統的銀行の口座履歴の方が審査で有利なケースがある
  • 小切手受け取りが不可(古い慣習だが英国ではまだ使われる場面がある)

実際の在住パターンとしては、「最初の半年〜1年はMonzo、英国のクレジットヒストリーが積み上がってきたらバークレイズやHSBCにメイン口座を移す」という流れが多い。

日本向け送金の組み合わせ

英国在住者が日本への送金に最もよく使うのはWise(旧TransferWise)だ。Wiseは銀行口座とは別に開設でき、英国ポンドから日本円への送金手数料が伝統的な銀行の国際電信送金より大幅に安い。

Monzo + Wiseの組み合わせを「暫定セット」として使い、伝統的な銀行口座を作りながら使い分けるパターンが、渡英初期の現実的な選択肢になっている。


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