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イギリスの保育料と補助制度——30時間無料保育とTax-Free Childcareの使い方

イギリスの保育料は月額£1,000超。30時間無料保育やTax-Free Childcareの仕組み、申請方法、在住日本人家庭が使える制度を実務ベースで解説します。

2026-05-02
保育子育て補助制度

この記事の日本円換算は、1GBP≒195円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(GBP)の金額を基準にしてください。

イギリスの保育料は世界でもトップクラスに高い。2歳未満の子供をフルタイムでナーサリーに預けると、ロンドンでは月£1,500〜2,000(約29万〜39万円)かかります。東京23区の認可保育園の最高額が月7〜8万円台であることを考えると、3〜4倍の水準です。

イギリスの保育料の実態

Coram Family and Childcare「Childcare Survey 2024」によると、2歳未満児のフルタイム保育(週50時間)の平均費用は以下のとおりです。

地域週額(平均)月額換算日本円換算
ロンドン£364約£1,580約30.8万円
イングランド全体£285約£1,237約24.1万円
スコットランド£244約£1,058約20.6万円
ウェールズ£254約£1,101約21.5万円

共働き家庭では、保育料が片方の手取り給与の大部分を占めるケースも珍しくありません。「働くために預けるのか、預けるために働くのか」という問いは、イギリスの子育て世帯で日常的に語られます。

政府の無料保育制度

イギリス政府は段階的に無料保育枠を拡大しています。2024年9月以降の制度は以下のとおりです(イングランド)。

対象年齢無料時間(年間)条件
9ヶ月〜2歳15時間/週(学期中38週)両親とも就労中(または就労開始予定)
2歳15時間/週(38週)同上
3〜4歳(全世帯)15時間/週(38週)条件なし(全世帯対象)
3〜4歳(就労世帯)30時間/週(38週)両親とも就労中、各人の年収£100,000未満

「15時間無料」は週5日で割ると1日3時間。フルタイム保育をカバーするには全く足りないのが現実です。30時間でも1日6時間。残りの時間は有料です。

Tax-Free Childcare(非課税保育口座)

Tax-Free Childcareは、保育費の支払い専用口座に政府が20%を上乗せする制度です。

仕組みはシンプルです。親が£80を口座に入金すると、政府が£20を追加して£100になる。子供1人あたり政府負担の上限は年£2,000(障害児は£4,000)です。

利用条件は、両親とも就労中(各人の年収£100,000未満)でOfsted登録済みの保育施設を利用すること。30時間無料保育との併用が可能です。申請はgov.ukの「Childcare Service」からオンラインで行い、3ヶ月ごとに資格の再確認が必要です。

在住日本人が使える制度

ビザの種類によって利用可否が異なります。Settled Status / ILR保持者は全制度を利用可能。Skilled Worker Visa等の就労ビザでは30時間無料保育とTax-Free Childcareが利用可能(就労条件を満たす場合)。配偶者ビザ(Family Visa)でも就労が許可されていれば利用可能です。

申請にはNational Insurance Number(NINO)とパスポート情報が必要です。

実務上のポイント

保育施設の空き状況は地域差が大きく、ロンドン中心部では半年〜1年前の予約が一般的です。費用面では、ナーサリーよりチャイルドマインダー(個人の保育者)の方が割安で、ロンドンで週£250〜350程度(約48,750〜68,250円)。Ofsted登録済みならTax-Free Childcareの対象です。

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