Kaigaijin
生活・手続き

カウンシルタックスと光熱費の手続き——イギリス引越し後にやること

イギリスで賃貸を借りたら、カウンシルタックスの登録と電気・ガス・水道の名義変更が必要になる。手順・相場・よくあるトラブルを整理する。

2026-04-14
カウンシルタックス光熱費イギリス引越し手続き

この記事の日本円換算は、1GBP≒195円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(GBP)の金額を基準にしてください。

イギリスで新居に移ったとき、「引越し手続きはこれだけでいい」と思いがちだが、カウンシルタックス(地方税)の登録と光熱費の手続きは別途必要だ。手続きを後回しにすると、前居住者の名前で請求が来たり、クレジット関連のトラブルになったりする。

カウンシルタックスとは

カウンシルタックスはイギリスの地方税で、地方自治体(カウンシル)が徴収する。ゴミ収集・道路維持・地域公共サービスの財源になる。基本的に住んでいる人全員が支払い義務を負う(家主ではなく居住者)。

金額は住所のカウンシルと物件の「バンド(評価額帯)」によって決まる。バンドはA〜Hの8段階で、Aが最安、Hが最高。

年間目安(2024/25年度)

  • ロンドン・Bバンド: £1,200〜£1,600程度(約234,000〜312,000円)
  • ロンドン外の都市・Bバンド: £1,000〜£1,400程度
  • 高額バンド(G・H): £3,000超になるエリアもある

カウンシルごとに税率が異なる。イングランド内でも自治体によって年間数百ポンドの差がある。

カウンシルタックスの免除・割引

フルレート(100%)が基本だが、以下の条件で割引や免除がある。

条件割引・免除
一人暮らし25%割引(Single Person Discount)
学生(フルタイム)免除
学生と社会人の同居学生分を除いた人数でカウント
無人物件カウンシルによって6ヶ月免除等
重篤な精神障害のある方全額免除の場合あり

フルタイム学生は免除対象。大学院生・語学留学生は学校から「Student Certificate」を入手してカウンシルに提出する必要がある。

カウンシルタックスの登録手順

  1. 新住所の管轄カウンシルを確認(gov.ukで郵便番号検索)
  2. カウンシルのウェブサイトで「Council Tax registration」フォームに記入
  3. 前の住所での支払い状況・引越し日・同居人数等を入力
  4. 確認書(引っ越し通知書類)が届く、もしくはアカウント作成でオンライン管理

支払い方法はDirect Debit(口座引き落とし)が一般的。10か月分割払いが多い(2〜3月は支払いなしの年が多い)。

電気・ガスの手続き

イギリスの電力・ガス供給は複数のサプライヤーが競争している民間市場だ。引越し後にすることは主に2つ。

1. メーターの数値を記録する 入居直後に電気・ガスのメーター数値を写真撮影して記録する。これをしておかないと、前居住者が使った分まで請求される可能性がある。

2. サプライヤーを確認・変更する 物件に現在のサプライヤーが設定されている。大家から「現在のサプライヤーはXXです」という情報を入手するか、メーターに表示されているサプライヤー名を確認する。

引越し後しばらくは現在のサプライヤーをそのまま使い続けることもできるが、名義を自分に変更する手続きが必要。

主要サプライヤー(2024年時点)

  • Octopus Energy(高評価・環境配慮型)
  • British Gas(大手・安定)
  • EDF Energy
  • E.ON

比較サイト(Uswitch・MoneySavingExpert等)で最安プランを探せる。固定料金プランか変動プランかを選ぶ際、契約期間・解約手数料を確認すること。

月額目安(2024年平均)

  • 電気:£60〜100/月(夏)/ £80〜150/月(冬)
  • ガス(セントラルヒーティング含む):£40〜80/月(夏)/ £80〜150/月(冬)

エネルギー料金は2021〜2022年に大幅に上昇し、現在も日本より高い水準にある。

水道の手続き

水道は地域の独占サプライヤー(エリアごとに固定)で、切り替えはできない。

入居後、水道会社のウェブサイトで名義変更を行う。ロンドンはThames Water、南東部はSouth East Water等、エリアによって異なる。

月額目安: £25〜50/月(使用量・地域による)

水道は従量制か定額制のどちらかになる。メーターがある物件は従量制、ない物件は定額制(推定使用量ベース)。

インターネット

電気・ガスとは別に、インターネット回線も自分で契約が必要。

主要プロバイダー

  • BT Broadband(最大シェア)
  • Virgin Media(独自回線・高速)
  • Sky Broadband
  • Hyperoptic(光ファイバー・都市部限定)

契約期間は18〜24か月が一般的。月額£30〜60程度。工事が必要な場合は1〜3週間かかることがある。契約と同時に申し込む方がいい。

よくあるトラブル

「前居住者宛の請求書が来続ける」: カウンシルに引越し日と前居住者の退去を報告していないと、自分への登録が遅れて前居住者の口座に請求が続く。引越し後なるべく早く登録すること。

「デポジットが返ってこない」: 退去時に光熱費の未払いがあると大家がデポジットから差し引く場合がある。退去時の最終メーター確認を必ず行う。

「エネルギー代が突然高くなった」: 推定請求(Estimated bill)と実際のメーター値がずれていた場合。定期的に実際のメーター数値を提出するか、スマートメーター設置を申し込む。


カウンシルタックスと光熱費の手続きはひとつひとつは難しくないが、一度に複数のことをやる必要があるため、引越し直後に混乱しやすい。入居したら最初の1週間でメーター写真・カウンシル登録・サプライヤー名義変更を済ませておけば、後のトラブルが大幅に減る。

コメント

読み込み中...