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英国カントリーサイドに住む——コミューターベルトと通勤1時間圏の生活

ロンドンの家賃に疲れたら「カントリーサイド通勤」という選択肢がある。コミューターベルトの村々でどんな生活が待っているか、在住外国人の視点から整理する。

2026-04-30
イギリスカントリーサイド通勤地方生活ロンドン郊外

この記事の日本円換算は、1GBP≒195円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(GBP)の金額を基準にしてください。

ロンドン中心部の1LDK月額家賃が£2,000(約39万円)を超え、外縁部でも£1,500を下回らない現在、「通勤1時間でカントリーサイドに住む」という選択肢が現実味を帯びている。英国ではこれを「コミューターベルト(Commuter Belt)」と呼ぶ。

コミューターベルトとは

ロンドン中心部(Zone 1〜2)から電車で50〜90分圏内にある、緑と農地に囲まれた中規模タウンや村のエリアを指す。サリー(Surrey)、ケント(Kent)、ハートフォードシャー(Hertfordshire)、エセックス(Essex)がその代表格だ。

ナショナルレールで通勤するビジネスパーソンが多く住んでおり、「週5日ロンドン通勤しながら、家はコテージ」というスタイルを持つ人が一定数いる。

家賃・物件コストの差

例として、サリー州ギルドフォード(Guildford)の1LDKは月£1,200〜1,500程度。ロンドン中心部との差は月£500〜800(約10〜15万円)になる。年間にすると£6,000〜9,600(約117〜187万円)の節約になる計算だが、鉄道定期代が年£2,500〜4,000程度かかるため、差し引きの節約効果はその分減る。

庭付き2〜3LDK一戸建てを借りる場合、ロンドン外縁部では£2,000前後で見つかるエリアも多い。子育て世代や、広い作業スペースが必要なリモートワーカーにとっては選択肢として現実的だ。

カントリーサイド生活の具体像

英国の農村・小タウンの生活を象徴するものをいくつか:

パブ文化:村のパブはコミュニティの中心だ。日本でいう「地元の集会所」に近い機能を果たす。週末の昼間からサンデーロースト(ローストビーフ等)を食べながら会話する光景は、英国の農村の典型的な週末だ。

ファーマーズマーケット:土曜の朝に開かれることが多い。地元産の野菜、チーズ、手作りパン、ジャム。ロンドンのスーパーとは別の食材調達ルートになる。

コミュニティへの統合:日本人が農村部に住む場合、都市部と比べて近隣との接触頻度が高くなる。助けてくれる人は多い一方、「新顔」として認識される期間も長い。英語力と社交性が問われる環境ではある。

リモートワーカーの選択肢として

コロナ禍以降、英国でもリモートワークが定着した職種では、週1〜2回のオフィス出勤でカントリーサイドに住む人が増えた。高速ブロードバンド(ファイバー接続)の普及エリアが拡大し、農村でも仕事のインフラが整いつつある。

ただし地域によっては依然として通信インフラが弱い場所がある。物件を契約する前に、実際の通信速度をオーナーや地元のISPに確認することが重要だ。

在住日本人にとっての現実的な立ち位置

ロンドンの日本人コミュニティ(日系スーパー、日本語学校、日系クリニック等)から離れることは、カントリーサイドでの生活で一番大きな変化だ。子どもの日本語教育、日本食材の調達、日本語が通じる医療——これらはロンドン郊外に出ると一気にアクセスが落ちる。

コミューターベルトでも都市規模のある場所(ギルドフォード、ブライトン、オックスフォード)なら日本語コミュニティが一定数いることもあるが、農村の小村になると日本人はほぼいない。それをデメリットと見るかどうかは人によって分かれる。


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