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情報公開法で政府に質問できる——FOIとイギリスの「知る権利」文化

イギリスの情報公開法(Freedom of Information Act)は、市民が政府機関に情報を請求できる制度です。記者だけでなく一般市民も使えるこの制度の実態を解説します。

2026-06-12
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「その数字はどこから来たのか」と政府に直接聞ける制度がある。

イギリスの情報公開法(Freedom of Information Act 2000、通称FOI法)は、公共機関が持つ情報を誰でも請求できる権利を保障している。利用するのに特別な資格はいらない。外国人でも使える。費用もかからない(一部例外を除く)。

何が請求できるか

対象は中央政府省庁、地方自治体、NHS、警察、学校、大学など広範な公共機関だ。請求できる情報の範囲は広く、予算の使われ方、内部文書、会議録、職員数、契約内容——「公共の機関が持つ記録された情報」全般が対象になる。

ただし例外もある。国家安全保障、個人情報(第三者のプライバシー)、商業機密などは開示を拒否できる。また「情報を生成する」義務はなく、あくまで「持っている記録を出す」制度だ。

実際の使われ方

報道機関が重要な調査報道に使う一方、一般市民も使っている。よくある使われ方の例:

  • 近所の公共事業の費用明細を請求する
  • 自治体が特定の業者を選定した理由を聞く
  • 学校の事故記録を確認する
  • 政策決定の経緯を示す内部メモを請求する

「WhatDoTheyKnow」というサイトでは、過去のFOIリクエストとその回答が公開されている。他の人がすでに請求・公開した情報をここで確認することもできる。

20営業日以内の回答義務

公共機関は原則として20営業日以内に回答する義務を負う。拒否する場合は理由を説明しなければならない。回答に不満があれば、ICO(Information Commissioner's Office)という独立機関に不服申し立てができる。

もちろん実態は必ずしも法通りではなく、遅延や不十分な開示が批判されることも多い。それでも「期限内に回答しなかった公共機関を公式に問い合わせることができる」という制度的担保があることは大きい。

日本との比較

日本にも行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)があるが、開示請求の対象範囲や実際の運用については、研究者や記者から「不十分」という意見が継続的に出ている。

FOI文化が根付いているイギリスでは、「政府の情報は市民のもの」という意識が比較的強い。それでも政権によって開示姿勢に差があり、「隠蔽だ」「開示が遅すぎる」という批判が絶えないのも現実だ。

在住者として使える場面

自治体のサービスについて疑問があったとき、議会(council)への苦情より先にFOIリクエストを出す、というアプローチは実際に使える。請求書はメールでもウェブフォームでも送れる。「なぜこうなったのか」を知りたいとき、試してみる価値はある。

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