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大学卒業式のガウンとモルタルボード——イギリスの学位授与式という儀式

黒いガウンに四角い帽子をかぶり、ステージで学位証書を受け取る。イギリスの卒業式(Graduation Ceremony)は日本とかなり違います。在住者の子どもや本人が経験する場合の基礎知識です。

2026-06-30
卒業式大学学位イギリス文化

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ケンブリッジ大学のセネット・ハウス、オックスフォードのシェルドニアン・シアター、エディンバラ大学のマクユアン・ホール——イギリスの大学の卒業式(Graduation Ceremony、または Congregation)は、建物から儀式から、長い伝統の重みを持っている。

「卒業式」という言葉から日本人が想像するものとは、かなり異なる。

何が起きるか

学位を授与する儀式の中心は「手渡し(capping / presenting)」と呼ばれる行為だ。学生が壇上に上がり、学長または学長代理と握手をし(大学によっては書類に触れるだけのこともある)、学位が授与されたことが宣言される。

ラテン語のフレーズが読み上げられる大学もある。数百年続く儀式の形式を保持するためだ。

ガウン(Gown)とモルタルボード(Mortarboard、四角い帽子)は伝統的な衣装で、参加者は式の前にレンタルするのが通例だ。費用は20〜50ポンド(約4,000〜10,000円)程度。

日本との大きな違い

日本の卒業式は全員が一斉に参加するが、イギリスは「1人ずつ名前を呼ばれてステージに上がる」形式が多い。学部の規模によっては、1つの学部の卒業式に数時間かかる。

また、イギリスの卒業式は多くが夏(7〜9月)に行われる。試験・論文の評価が終わってから式を行うため、1月入学なら年を超えた後になることもある。

家族の参加とチケット

家族にとっても重要なイベントで、多くの大学が家族向けチケットを発行する。ただし人気大学・人気学部では、学生1人あたりのゲスト数が限られることがある(2〜4名程度)。

写真撮影の業者が大学と契約していて、式の後にオフィシャル写真を購入できる。値段は結構高い(数十〜百ポンド程度)が、記念として購入する家族は多い。

在住者の子どもが大学に行く場合

イギリスの大学3年(4年制学部の場合は4年)を経て卒業するなら、この儀式を経験することになる。ドレスコードは正装が一般的(スーツ、フォーマルドレス等)で、ガウンの下に着る。

一生に一度の儀式を大切にする文化がイギリスにはある。形式的に見えても、それがただの「形」ではないことは、当日の空気感が教えてくれる。

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