ロンドン地下鉄のゾーン制——通勤コストと住む場所の選び方
ロンドンのTubeはゾーン1〜9で運賃が変わる。ゾーンと家賃のトレードオフ、通勤定期の費用、Oysterカードの使い方まで在住者視点で解説。
この記事の日本円換算は、1GBP≒195円で計算しています(2026年4月時点)。
「ゾーン2に住むかゾーン4に住むか」——ロンドンで家探しをする外国人が必ず直面する問いです。家賃と通勤費のバランスをどう取るか、数字で考えると判断しやすくなります。
ロンドン地下鉄(Underground)のゾーン制
ロンドンのTube(地下鉄)はゾーン1〜9の同心円状エリアに分かれており、またがるゾーン数によって運賃が変わります。
2025年現在のOysterカード(ICカード)利用時の主要運賃(ピーク時):
- Zone 1のみ: 2.80ポンド(約546円)
- Zone 1〜2: 3.40ポンド(約663円)
- Zone 1〜3: 4.20ポンド(約819円)
- Zone 1〜4: 5.10ポンド(約995円)
1日の上限(デイリーキャップ)制度があり、同じゾーン内で何度乗っても上限額以上は引き落とされません。Zone 1〜2なら1日7.70ポンド(約1,502円)が上限です。
月の通勤定期代
月定期(Travelcard)の費用:
- Zone 1〜2: 180.10ポンド/月(約35,120円)
- Zone 1〜3: 226.70ポンド/月(約44,207円)
- Zone 1〜4: 286.10ポンド/月(約55,790円)
日本のSuicaと違い、ロンドンのTravelcardはバスにも使えます。
家賃とのトレードオフ
Zone別の1LDKアパートの家賃相場(2025年):
- Zone 1(シティ・ウエスト): 2,500〜3,500ポンド/月(約487,500〜682,500円)
- Zone 2(カムデン・プットニー等): 1,800〜2,500ポンド/月(約351,000〜487,500円)
- Zone 3(ウィンブルドン・ストラトフォード等): 1,400〜1,900ポンド/月(約273,000〜370,500円)
- Zone 4〜5(外縁): 1,100〜1,500ポンド/月(約214,500〜292,500円)
計算例:Zone 2在住の通勤定期代(約35,120円)とZone 3在住(通勤定期約44,207円)の差は月9,087円。一方でゾーン2とゾーン3の家賃差は月40,000〜70,000円程度あります。純粋なコストだけで見ると、外縁のゾーンに住む方が節約になるケースが多いです。
Oysterカードと定期の選び方
観光・短期滞在ならOysterカード(デポジット7ポンド)のオートトップアップで十分です。デイリーキャップがあるため、乗り過ぎても安心です。
毎日通勤するならTravelcard月定期の方がOysterの累積払いより安くなります。オフピーク(朝9:30以降)しか乗らない場合はオフピーク定期という選択肢もあります。
最近はコンタクトレス決済(クレジット/デビットカード)でも乗れますが、Oysterと同じデイリーキャップ/ウィークリーキャップが適用されます。日本発行のVisaカードでも問題なく使えます。
混雑の実態
ピーク時のZone 1の主要路線(セントラル線・ジュビリー線等)は、東京の朝ラッシュ並みの混雑です。エアコンがなく夏は40度近くなる車両もあり、持参の水は必須。ナップサックにペットボトルを入れているのは外国人だけではありません。