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イギリスのSIMカード・携帯契約ガイド——PAYG・SIM Only・大手4社の選び方

イギリスの携帯電話はPAYG(プリペイド)・SIM Only・月額契約の3種類。Three、EE、Vodafone、O2の大手4社と格安MVNO、在住者が知っておくべき契約の仕組みと注意点を解説。

2026-05-13
イギリスSIMカード携帯電話PAYGSIM Only通信

この記事の日本円換算は、1GBP≒195円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(GBP)の金額を基準にしてください。

イギリスに到着してまず必要になるのが携帯電話の通信手段だ。日本のような2年縛りの呪縛はなく、SIMカードを買って差し替えるだけで即日使える。イギリスの携帯市場は競争が激しく、選択肢が多い分だけ混乱しやすい。

3つの契約形態

PAYG(Pay As You Go): プリペイド式。SIMカードを購入し、使った分だけ課金される。クレジットチェック(信用調査)不要。到着直後の在住者やワーホリに最適。SIMカードはスーパー、コンビニ(Tesco Express、Sainsbury's Local等)、空港で£1〜£10(約195〜1,950円)で購入可能。多くのキャリアが無料SIMをオンラインで郵送している。

SIM Only: SIMカードのみの月額契約。端末は自分で用意する。1ヶ月単位の契約(rolling contract)と12ヶ月契約がある。月£5〜£25(約975〜4,875円)でデータ・通話・SMSが含まれる。クレジットチェックが必要な場合がある(1ヶ月契約なら不要のことが多い)。コスパは最も良い。

月額契約(Pay Monthly): 端末とセットの月額契約。通常24〜36ヶ月の縛りがある。最新のiPhoneやSamsung Galaxyを分割払いで手に入れたい場合の選択肢。UKのクレジットヒストリーが必要なため、渡英直後は審査に通りにくい。

大手4キャリア

キャリア月額目安(SIM Only)特徴
EE£12〜£25(約2,340〜4,875円)最大のネットワーク。5Gカバレッジが広い。速度重視なら第一候補
Three£8〜£20(約1,560〜3,900円)価格が安い。データ大容量プランに強い。地方の電波がやや弱い
Vodafone£10〜£22(約1,950〜4,290円)国際ローミングが充実。ヨーロッパ旅行が多い人に向く
O2£10〜£20(約1,950〜3,900円)Priority特典(映画・イベントの先行予約等)。安定した回線品質

格安MVNO(仮想移動体通信事業者)

大手4社の回線を借りて運営する格安キャリアも多い。

  • giffgaff(O2回線): 月£6〜£15(約1,170〜2,925円)。縛りなし。オンライン完結。在住日本人コミュニティで人気が高い
  • Lebara(Vodafone回線): 海外通話が安い。母国への通話が含まれるプランがある
  • Voxi(Vodafone回線): 25歳以下向け。SNSのデータ消費がカウントされないプランがある
  • Smarty(Three回線): 使わなかったデータ分を翌月割引。1ヶ月契約のみ

在住者向けの実務ポイント

到着直後のおすすめ: 空港またはスーパーでPAYG SIMを購入 → 住所が決まったらSIM Onlyの1ヶ月契約に切り替え → クレジットヒストリーが育ったら(6ヶ月〜1年後)必要に応じて月額契約を検討。

身分証明: PAYG SIMの購入に身分証明書は不要(EUのようなSIM登録義務はイギリスにはない)。ただし月額契約にはUKの住所証明とクレジットチェックが必要。

番号ポータビリティ(MNP): キャリアを変更するとき、PAC code(Porting Authorisation Code)を旧キャリアにSMSで請求すれば(「PAC」と65075に送信)、番号を引き継げる。法律で1営業日以内の発行が義務付けられている。

WiFi Calling: 電波が弱い建物内でもWiFi経由で通話できる機能。EE、Three、Vodafone、O2の全てが対応している。自宅の電波状況が悪い場合は、WiFi Callingが使えるか確認する価値がある。

eSIM: 物理SIMカードなしで利用できるeSIMに対応するキャリアが増えている。EE、Vodafone、O2、Three、giffgaffが対応済み。日本からオンラインで契約して渡英前に開通させることも可能だ。

日本との違い

イギリスの携帯市場で最も驚くのは「縛りの緩さ」だ。SIM Only 1ヶ月契約なら、翌月から別のキャリアに移れる。気に入らなければ変えればいい。この流動性が価格競争を生み、結果として消費者に有利な市場になっている。

もう一つの違いは公衆WiFiの普及度。カフェ、パブ、図書館、公共交通機関にFree WiFiが整備されている。ロンドンの地下鉄(Tube)も駅構内ではWiFiが使える(トンネル内は2024年から順次整備中)。データ容量が少なくても、WiFiを活用すれば十分に生活できる。


主な参照: Ofcom Communications Market Report 2024、各キャリア公式サイト料金表(2026年4月時点)、Ofcom Switching規則

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