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英国では60歳になると薬が無料になる——NHSの処方箋料金と年齢・条件による免除

英国のNHSでは処方薬に一律の処方箋料金(prescription charge)がかかるが、60歳以上、低所得者、特定の慢性疾患患者などは無料になる。在英日本人が知っておくべき制度の全体像を解説する。

2026-07-30
医療NHS処方薬

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英国のNHSで診察を受けても医師への診察料は無料だ(NHS登録者は原則として)。しかし処方薬には「処方箋料金(Prescription Charge)」がかかる。

2024〜25年度の処方箋料金は1アイテムにつき£9.90(約1,950円)程度(毎年改定)。安くはないが、多くの人はこれを払っていない。

処方箋無料の条件

以下の条件に当てはまる人は処方薬が無料(またはPrepayment Certificateで定額)になる。

  • 60歳以上(イングランドの場合)
  • 16歳以下
  • 16〜18歳の全日制教育在籍者
  • 妊娠中または出産後12ヶ月以内(NHS Maternity Exemption Certificateが必要)
  • 特定の医療免除対象(特定の慢性疾患:糖尿病、てんかん、甲状腺疾患等)
  • 低所得者(NHS Low Income Scheme対象者)

これらに当てはまらない人でも「Prepayment Certificate(PPC)」を購入すると、年間一定額(2024〜25年度で年約£111程度)で何度でも無料になる。3ヶ月に4種類以上の処方薬を受け取る場合はPPCの方が安くなる計算だ。

スコットランド・ウェールズとの違い

処方箋料金はイングランドだけのルールだ。スコットランドは2011年、ウェールズは2007年に処方箋料金を廃止した(北アイルランドも廃止済み)。

つまり「同じ英国に住んでいても、ロンドン(イングランド)とエディンバラ(スコットランド)では処方薬の自己負担が違う」ということになる。

これは英国の分権(Devolution)の具体的な現れの一つだ。

在英日本人と処方薬の現実

英国に住む日本人が処方薬を必要とする場合、まずGP(かかりつけ医)に登録することが前提だ。GP登録は原則として住所のある地域のクリニックに申し込む。

登録後に診察を受け、処方箋をもらい、薬局(Chemist / Pharmacy)に持ち込む。処方箋料金を払うか、免除条件に当てはまるか確認される。

「日本で飲んでいた薬を英国で入手したい」という場合、同じ成分の薬がブランド名が異なる場合が多い。GPにJapanese brand name × ingredient nameで説明するのが基本だ。

日本から持ち込める薬の量(通常90日分程度まで)と、英国で入手できる薬の比較をGPと話すのが現実的な対応だ。

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