Kaigaijin
海外在住日本人のメディア
仕事・キャリア

在宅かオフィスか——コロナ後のイギリス職場文化の変化

コロナ禍でリモートワークを経験したイギリスの職場は、その後どう変わったのか。週3日出社が主流になったのか、完全リモートが残っているのか。実態を整理します。

2026-06-28
リモートワーク在宅勤務ハイブリッドワークイギリス職場

この記事の日本円換算は、1GBP≒197円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

2020年3月のロックダウン以降、イギリスの知識労働者の多くが「在宅勤務」を経験した。4年以上が経過した今、職場の様子はどう落ち着いたか。

ハイブリッドが「新しい標準」に

ONS(国家統計局)やCIPD(人材管理研究所)などの調査によると、週の一部を自宅・一部を職場で働く「ハイブリッド勤務」が多くの知識労働者の標準的な形態になっている。週2〜3日の出社が多い、というデータが繰り返し報告されている(具体数値は調査により異なるため、最新の各機関のレポートを参照のこと)。

完全リモートは一部のテック企業・フリーランスに残る一方、多くの大企業は週3〜4日の出社を求めるようになってきた。

セクターによる違い

業種による差は大きい。

テクノロジー・メディア系では、引き続き柔軟なリモート方針を維持している企業が多い。金融(シティ)では、投資銀行を中心に週4〜5日の出社復帰を求める動きが強い。公共セクター(公務員)はハイブリッドが定着している傾向がある。

製造業・医療・教育など、元々リモートが難しい職種は当然ながら出社が前提だ。

通勤コストと出社頻度の議論

ロンドンでの通勤は、チューブの定期代が月100〜200ポンド以上(約2〜4万円)かかることも多い。週3日しか出社しないなら定期券より1日乗り放題(Day Travelcard)のほうが安い場合もある。

「通勤に使う時間と費用を考えると、オフィスに行く意義は何か」という問いは、多くの労働者が感じているものだ。逆に「自宅は仕事に集中できない」「孤立感がある」「同僚との接点が大事」という声も根強く、正解は一様ではない。

日本人在住者の視点

日本からイギリスに転職・就職した人の中には、「日本の職場より自律性が高い」「成果で評価されやすい」という声が多い。一方、「在宅だと同僚との関係構築が遅れる」「社内の情報が入りにくい」という点は万国共通の課題として挙がる。

採用面接でリモートポリシーを確認することは、今や当然のこととして定着している。「週何日出社が必要か」「フレキシブルワーキングの方針は?」という質問を面接で聞くことは、もはやネガティブに受け取られない。

働き方の多様化は続いている。完全リモートから完全出社まで、選択肢の幅がある中で、自分に合う環境を探すことが、イギリスの仕事探しでは以前より大切になっている。

コメント

読み込み中...