香港の銀行口座開設——外国人の条件とオンラインバンク
香港での銀行口座開設は、外国人にとってハードルが上がっています。HSBCやハンセンなど主要銀行の条件、代替としてのオンラインバンク(ZA Bank・Mox)の選択肢を解説します。
この記事の日本円換算は、1HKD≒20円で計算しています(2026年4月時点)。
香港に移住してまず困るのが銀行口座だ。「世界の金融センター」でありながら、外国人が普通口座を開くのは一筋縄ではいかない。2020年代以降のAML(マネーロンダリング対策)強化で、主要銀行の審査が厳しくなっている。
主要銀行の現状
HSBC:香港で最もメジャーな銀行。ただし近年は新規口座開設の審査が厳しく、就労ビザ(Employment Visa)保持者でも断られるケースがある。オンライン申請よりも、店舗でマネージャーと直接話す方が通りやすいという経験談が多い。月間平均残高が一定額(One口座の場合、月平均残高が要件を下回ると月額手数料が発生する)を下回ると手数料が発生する点も注意が必要だ。
ハンセン銀行(恒生銀行):HSBCグループ傘下。条件はHSBCと似たような傾向がある。
BOCI(中銀香港):中国系銀行。中国本土との送金を頻繁に使う場合に選ばれることが多い。
オンラインバンクが有力な選択肢
2020年頃から香港ではバーチャルバンク(Virtual Bank)が相次いで登場した。外国人を含む個人にとって、従来の銀行より開設しやすい点が特徴だ。
ZA Bank(眾安銀行):香港金融管理局(HKMA)が認可した正式なバーチャルバンク。口座開設はスマートフォンのアプリで完結し、香港IDカード(HKID)があれば申請できる。就労ビザ保持者であれば比較的スムーズに開設できるとの声が多い。
Mox Bank:スタンダードチャータード銀行が設立したバーチャルバンク。カードのデザインがシンプルで若い層に人気。Mox Visaカードが発行されるため、国際決済に使いやすい。
Airstar Bank:香港から日本への送金などに使うと為替手数料が低いケースもある。
口座開設に必要な書類
従来型銀行の場合:パスポート、香港IDカード(HKID)、居住証明(公共料金の請求書または賃貸契約書)、就労証明(給与明細または在職証明書)。銀行によっては追加書類を要求される。
オンラインバンクの場合:主にHKIDとスマートフォン。ただし香港IDカードの取得が前提になる。
日本への送金
香港から日本への送金はWise(旧TransferWise)の活用が広まっている。手数料の透明性と為替レートの優位性から、銀行の国際送金より有利になるケースが多い。ただし送金元口座として香港の銀行口座かバーチャルバンク口座が必要になるため、まずは口座を持つことが先決だ。