Kaigaijin
税金・法律

香港在住者の日本確定申告——租税条約なし・Salaries Tax・Profits Taxの仕組みと日本への申告義務

香港在住日本人に特有の税務問題。日香間に租税条約がないこと、香港のSalaries Tax・Profits Taxの仕組み、日本への申告義務との関係。

2026-04-12
確定申告香港租税条約なしSalaries TaxProfits Tax非居住者

この記事の日本円換算は、1HKD≒19.5円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(HKD)の金額を基準にしてください。

海外在住者の日本確定申告の基本(非居住者の定義・申告が必要なケース・e-Taxの使い方)は日本確定申告ガイド(全国共通)を参照してください。この記事では香港固有の情報を扱います。

日香間に租税条約はない

日本と香港の間には正式な租税条約が締結されていない(2026年時点)。香港は中国の一部であり、日中租税条約は存在するが、香港には適用されていない。

このため、以下の課題が生じる可能性がある:

  • 香港で源泉徴収された所得が、日本でも課税対象になるケースがある
  • 二重課税を防ぐためには、日本側での外国税額控除の適用が必要(条約ベースの自動調整ではない)
  • 申告が複雑になる場合は日香両方の税務を理解した税理士への相談が有効だ

香港の税制の仕組み

香港の税制はシンプルで税率が低いことで知られる。

Salaries Tax(薪俸稅):給与所得に対する税。最高税率17%(標準税率)または累進税率(最大15%)のいずれか低い方が適用される。毎年4〜5月にInland Revenue Department(税務局)から申告書が郵送される。

Profits Tax(利得稅):法人・個人事業の事業所得に対する税。最高16.5%。フリーランス・個人事業主は個人Profits Taxの申告が必要になる。

給与所得のみの会社員は、雇用主がAuto-Assessment(自動評定)対応の場合、追加の申告が不要なことが多い。

日本への申告義務

香港に住所を移し日本の非居住者となった後も、日本国内源泉所得がある場合は日本での申告義務が続く。代表的なケースは以下の通り:

  • 日本の不動産賃貸収入
  • 日本株・J-REITの配当(源泉徴収された場合でも選択申告で還付の可能性)
  • 日本法人からの役員報酬

香港で課税された所得を日本でも申告する必要がある場合、外国税額控除によって二重課税の一部は軽減できる。ただし条約なしのため、控除の適用は一定の手続きが必要だ。

住民税・出国税との関係

日本出国時の税務上の注意(住民税の打ち切りタイミング・出国税の要否)は、他の国と共通する部分が多い。詳細は日本確定申告ガイド(全国共通)を参照のこと。

コメント

読み込み中...