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月餅(ユッビン)——中秋節の「贈答経済」と月餅の進化

香港の中秋節(旧暦8月15日)には月餅が大量に贈答される。伝統的な蓮蓉餡から冰皮月餅・チョコレート月餅まで進化した月餅の経済と文化を探る。

2026-06-10
月餅中秋節贈答

この記事の日本円換算は、1HKD≒19.5円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

中秋節(チョンチャウジット)が近づくと、香港のスーパー・百貨店・高級ホテルのロビーに豪華な月餅(ユッビン)の箱が積み上がる。

4個入りの缶入り月餅。価格は数百〜数千 HKD(数千〜数万円)の幅がある。なぜ月餅にこれほどの価格差があるのか。

月餅の種類と格

伝統的な月餅: 蓮蓉(ハスの実餡)と咸蛋黄(塩漬け卵黄)の組み合わせが定番。重めの食感で、焼き上げた皮が特徴。

冰皮月餅(スノースキンムーンケーキ): 米粉で作った冷たい皮の月餅。日本の和菓子的な質感で、フルーツ・抹茶・紅豆などのフィリングが入る。現代的なタイプで若者にも人気。

高級ホテルブランド月餅: マンダリン・オリエンタル、ザ・ペニンシュラなど高級ホテルが独自の月餅を出す。缶のデザインが凝っており、4個入りで600〜1,200 HKD(11,700〜23,400円)以上になることもある(推定)。

贈答経済としての月餅

香港の企業は中秋節にクライアントや取引先に月餅を贈る慣習がある。月餅は「季節の挨拶」として機能し、ビジネス関係の維持に使われる。

このため月餅券(クーポン)が大量に流通し、受け取った側が換金したり、他の人に譲ったりする「月餅経済」が生まれている。月餅券を買い取る業者まで存在する。

子供と中秋節

子供にとって中秋節の楽しみはランタンだ。紙製や電池式のランタンを持って公園や海沿いを歩く。現代の子供は「くまモン型」や「キャラクター型」のランタンを好む。灯籠(ラントン)の炎が揺れる光景は、SNS映えとは別の時間の流れを生んでいる。

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