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夜のハイキング文化——香港の山と在住者の週末

香港の在住者が週末に山へ向かう理由。夜景を望むドラゴンズバック・マクリホース・ビクトリアピーク以外のハイキングコースと、暑い季節でも楽しむコツを紹介します。

2026-04-20
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香港が「ビルの街」だと思ってきた人は、初めてハイキングに行った後に感覚を修正する。香港の陸地面積の約75%は郊外・山地・自然保護区だ。高層ビルが並ぶ一方で、MTRで30分も移動すれば緑と岩の稜線が広がる。

週末の夕方、香港人が山に向かう理由はシンプルだ。小さな島で生活することの閉塞感から逃げるには、上に登るのが一番速い。

夜ハイキングのすすめ

香港のハイキングで独特なのは「夜間登山」の文化だ。日没後に登り始め、山頂で街の夜景を眺めてから下山するスタイルが定着している。

理由の一つは気温だ。香港は5月から10月にかけて気温が高く(35度前後)、昼間の登山は体力的に消耗する。日没後に出発すれば熱中症リスクが低い。もう一つは純粋に夜景が美しいこと。ビクトリアハーバーを挟んで香港島と九龍の灯りが広がる光景は、いくつかの山頂から見られる。

代表的なコース

ドラゴンズバック(龍脊) 国際的なハイキング雑誌で「アジアのベストアーバンハイク」として紹介されたことがあるコース。香港島の東部に位置し、稜線から海と市街地が同時に見える。入口はMTR柴灣(Chai Wan)駅付近からアクセスできる。所要時間は2〜3時間程度。

マクリホーストレイル(麥理浩徑) 新界を東西に横断する全長約100kmのロングトレイル。全コースを縦走する人もいるが、セクションごとに分割して週末ハイキングとして利用する人が多い。海岸沿いのセクション1・2は香港の自然の多様さを実感できる。

ランタオトレイル(鳳凰徑) ランタオ島の山岳部を縦走するコース。大東山(869m)と鳳凰山(934m)は香港で2番目・3番目に高い山で、雲海が見られることもある。難易度は高めで体力が必要だが、「香港でこんな景色が見られるのか」という驚きがある。

持ち物と注意事項

夜間ハイキングにはヘッドライトは必須だ。蚊・虫対策として長袖・虫よけスプレーも推奨される。香港は毒ヘビ(特にキングコブラ・竹葉青)が生息しているため、草むらに足を踏み入れる際は注意が必要だ。

飲料水は500ml×2本以上を携行する。山中に補給場所はないと想定しておく。

入山は無料で許可も不要。郊野公園の公式サイト(香港郊野公園)にコースマップがある。在住者が週末に無料でできる最高のリフレッシュ方法の一つとして、ハイキングは香港生活の定番になっている。

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