台風シーズン総まとめ——警報別行動と防災グッズ
香港の台風警報システム(T1〜T10)の意味と、在住者が警報ごとに取るべき行動を解説。台風シーズン(6〜10月)に備えるための防災グッズリストと、職場・学校の対応ルールも紹介。
この記事の日本円換算は、1HKD≒20円で計算しています(2026年4月時点)。
台風シーズンに香港に来た観光客は戸惑うことが多い。T8(台風シグナル8)が出たらバス・地下鉄・学校・多くの職場が止まる。街が静かになる、その独特の「台風の日」を経験すると、この都市の台風慣れがよくわかる。
台風警報システム
香港天文台(Hong Kong Observatory)が発令する台風シグナルは以下の通り(出典:HKO公式サイト):
| シグナル | 意味 | 行動の目安 |
|---|---|---|
| T1 | 台風が香港800km圏内に | 通常生活。天気に注意 |
| T3 | 強風が増加 | 変化に注意。屋外作業は安全確認 |
| T8 | 強い台風が接近。風速63〜117km/h | 多くの職場・学校が閉鎖。外出自粛 |
| T10 | 最強。風速118km/h以上 | 絶対外出禁止。完全避難 |
T8以上が出ると、政府機関・多くの民間企業・学校が業務停止となる。「T8が出たら出社不要」というのが香港の職場の基本ルールだ。ただし、病院・緊急サービス・一部の金融機関は別途対応している。
T8になったら何をするか
在室の場合: 窓を閉め・ガラス面から離れる。強風でガラスが割れるケースがある。古いアパートは特に注意。
外出中にT8が発令された場合: 近くのMTR駅・商業施設に入り、風雨が弱まるまで待機する。T8中のタクシー・Uber(香港ではOllaとの合弁)は割増料金が適用される場合がある。
雨量警報との組み合わせ: 台風に伴う「赤色豪雨警告」「黒色豪雨警告」が同時に出ることがある。黒色豪雨は時間雨量70mm超相当の大雨を示し、T8と重なると外出リスクが著しく高くなる。
準備しておくべきもの
台風シーズン(6〜10月)前に揃えておきたいもの:
- 飲料水: 停電・断水に備えて2〜3日分。18.9Lのウォータージャグか2Lペットボトル6〜9本
- 懐中電灯・充電式ランタン: 停電時用(T8〜T10では停電発生することがある)
- モバイルバッテリー: 大容量(20,000mAh以上)のものが安心
- 非常食: カップ麺・缶詰・エネルギーバー等を数日分
- 窓ガラス用テープ(Xテープ張り): ガラスの飛散防止。台風前夜に貼る
- 常備薬: 処方薬は切らさない。薬局は台風中は閉まる
天文台アプリの使い方
香港天文台の公式アプリ「MyObservatory」は無料で、現在の警報レベルと予測推移をリアルタイムで確認できる。日本語設定はないが、シグナル番号と地図表示で十分に使える(出典:HKO公式)。
初年度の台風シーズンを乗り越えると、「T8が出たら家でNetflixを見て過ごす日」として捉えられるようになる在住者が多い。備えがあれば恐れる必要はない。