バティック・フライデーのルールは「バティックであれば何でもよい」ではない
インドネシアの金曜バティック着用文化は職場によってルールが異なる。デザイン・色・正式度の違いと、外国人駐在員が職場でバティックを着こなすための実用ガイドを解説する。
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インドネシアで働き始めた外国人が最初に戸惑う職場のルールのひとつが「バティック・フライデー」だ。金曜日にバティック(ろうけつ染め生地の伝統服)を着ることは法律ではなく慣行だが、多くの政府機関・企業で定着している。「バティックなら何でもいい」と思っていると、職場で浮くことがある。
バティックの種類と格付け
バティックには大きく二種類ある。「バティック・トゥリス(手書き)」は職人が一本一本蜂蜜状の蝋で描いた本物で、価格は数十万〜数百万IDR(約4,800〜9万6千円以上)になる。「バティック・プリント(機械プリント)」は工場で印刷されたもので、数万IDR(数百〜数千円)から購入できる。
職場での格式としては、バティック・トゥリスが上位。ただし日常のバティック・フライデーであれば機械プリントでも問題ない。
色とデザインの暗黙ルール
政府機関では色が決められていることがある。例えば国家行事には「ソガン(茶褐色)」「インディゴ(藍色)」の伝統色が多く使われる。民間企業では色の制限は緩いが、派手すぎる蛍光色のバティックはフォーマルな場に向かないという暗黙の了解がある。
葬儀・弔問には暗い色のバティックが選ばれる。明るいオレンジや赤は祝い事向きで、場の空気に合わない場合がある。
外国人がバティックを買う場所
ジャカルタではGrand IndonesiaやPlaza Indonesiaのバティック専門店(Danar Hadi、Batik Kerisなど)で信頼できる品質のものが買える。カラムラマ(Kalam Rajawali)市場やパサール・バルには格安のバティックが並ぶ。
ジョグジャカルタかソロ(スラカルタ)を旅行する機会があれば、本場のバティック職人街(マリオボロ通り周辺やカマテヤン地区)を訪れると品質・価格・種類の幅が広い。
着こなし方
男性はバティックシャツをスラックスに合わせてノーネクタイが一般的なスタイル。女性はバティックスカートやドレス、あるいはバティック生地を使ったブラウスが多い。外国人駐在員の男性がバティックシャツを着ると、インドネシア人の同僚から好意的に受け取られることが多い。
逆にスーツのジャケットの下にバティックシャツを着るのはスタイルとして微妙——バティックはジャケットの外に出すものとして認識されている。
在住者のリアルな使い方
「バティックを3〜4枚持っておくと職場での金曜日が楽になる」というのが在住者のアドバイスだ。ジョグジャカルタ出張の際にまとめ買いしておく、という人も多い。現地の同僚に「どこで買えばいいか」と聞くと、喜んで教えてくれる。服の話はインドネシア人との距離を縮める良い入り口だ。