ジャカルタの大晦日は日本とは違う——インドネシアの年越し文化と爆竹の騒音
12月31日のジャカルタは花火と爆竹で埋め尽くされる。日本人が戸惑う年越しの音と祝い方、ムスリム人口が多い国の年越しに対するスタンスの多様性を解説する。
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ジャカルタで最初の大晦日を迎えた日本人が驚くのは「爆竹の音が止まらない」ことだ。12月31日の夜から1月1日の未明にかけて、住宅街のあちこちから爆竹と花火の音が断続的に続く。窓を閉めても音は届く。ペットが怯えて部屋の奥に逃げ込む。
インドネシアの年越しとイスラム
インドネシアはムスリム人口が多い国だが、西暦の年越し(マラム・タフン・バル)はこれはこれで盛大に祝われる。イスラム暦(ヒジュラ暦)の新年は別に存在するが、12月31日も公式の休日ではないものの社会的に祝祭日として機能している。
一方、「年越しは西洋文化だから祝わない」「イスラムの新年を優先する」という人も一定数いる。宗教的なスタンスと個人のライフスタイルの組み合わせで、年越しの過ごし方はかなり多様だ。
モナス周辺と花火イベント
ジャカルタで最も大規模な年越しカウントダウンはモナス(国民記念塔)広場周辺で行われる。数十万人が集まるとも言われる(推定)大規模イベントで、国主催の花火が打ち上げられる。周辺道路は閉鎖され、交通は一時的に麻痺する。
モールやホテルでも独自のカウントダウンイベントが行われ、年越しパーティー付きの宿泊パッケージが販売される。
住宅街の爆竹問題
問題は住宅街で市民が自分で鳴らす爆竹と花火だ。技術的には市街地での花火・爆竹使用は規制されているが、大晦日だけは事実上黙認されている雰囲気がある。
0時を迎えると周囲が一斉に爆竹を鳴らし始める。その後も1〜2時間は不定期に音が続く。日本の除夜の鐘のような「終わり」がなく、気づいたら朝3時まで鳴っていた、という年もある。
在住者の過ごし方
外国人在住者の年越しスタイルは大きく3つに分かれる。①ジャカルタを脱出してバリ島などに旅行する、②知人・友人の家でパーティー、③早々に眠る(翌1日は祝日なので)。
「年越しはバリで過ごす」というのが、ジャカルタ在住者の定番の選択肢だ。バリ島のビーチでの花火とカウントダウンは、ジャカルタの住宅街の爆竹とは全く異なる体験になる。
バリにも行かない場合、耳栓を用意しておくのは実用的なアドバイスだ。12月中旬からドラッグストアで耳栓が売り切れ始める——これがジャカルタの年越し準備の一端を物語っている。