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ジャムウはおばあちゃんの薬草だったが、今はスタートアップのビジネスになった

インドネシアの伝統的な薬草飲料「ジャムウ」は、コロナ禍を経て若い世代に再評価されている。伝統と現代ビジネスの融合、ジャムウの種類と効能の文化的背景を解説する。

2026-07-21
ジャムウ伝統医療健康食文化ウェルネス

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ジャカルタの高級スーパー「グランド・ラッキー」の棚を見ていると、おしゃれなボトルに入ったジャムウドリンクが並んでいる。1本3万〜5万IDR(約288〜480円)。同じジャムウが路上の売り子から買うと2,000〜5,000IDR(約19〜48円)だ。この価格差が、ジャムウの現在地を象徴している。

ジャムウとは何か

ジャムウ(Jamu)はターメリック、ショウガ、タマリンド、クンチュール(白ウコン)など数十種類の植物を組み合わせた伝統的な薬草飲料だ。もともとジャワ宮廷で宮廷の人々の健康維持に使われていたとされ、数百年の歴史がある。

インドネシア中部ジャワ州のソロ(スラカルタ)やジョグジャカルタが発祥地とされ、ジャムウ売り(ガドガド売りの女性がかごを担いで各家庭を回る形)は今でも中部ジャワの農村や都市部の一角で見られる。

代表的なジャムウの種類

クニット・アサム(ターメリック・タマリンド): 女性の月経痛緩和に使われると言われる。酸味と苦みのバランスが独特。

ボレ・ジャルム(ショウガ系): 体を温め、免疫強化効果があると伝えられる。

セッゴール(ネコマタタビ等の植物の組み合わせ): 男性の精力増強に効くとされる伝統的な配合。

ビタス・プラウォン(白ウコン系): 食欲増進・消化促進に使われる。

コロナ禍が変えたジャムウ市場

2020年のコロナ禍でインドネシアではターメリックの需要が急増した。「ジャムウを飲んでいれば感染しない」という情報が広がり(科学的根拠は不明)、市場が一時的に拡大した。この波に乗る形でジャムウのボトル製品、サプリメント化、オンライン販売が急増した。

BPOM(インドネシア食品薬品局)が伝統薬(Jamu)・ハーブ薬(Obat Herbal Terstandar)・フィトファーマカ(標準化植物薬)の3区分を整備したことで、製品化の枠組みも整ってきた。

外国人のジャムウ体験

バリ島のウェルネスリゾートやジョグジャカルタの旅行者向けジャムウ体験プログラムでは、ジャムウを自分で調合して飲む体験ができる。ショウガの刺激とタマリンドの酸味に苦みが加わった飲み物を「何これ?」と思いながら飲むのが最初の体験になることが多い。

ジャカルタのオーガニックスーパーや健康食品店に行くと、スタイリッシュなパッケージのジャムウブランドが並んでいる。「伝統的なもの」から「洗練されたウェルネス製品」への転換は、インドネシアの若い消費者の変化を映している。

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