Kaigaijin
海外在住日本人のメディア
食文化・観光

コピ・ルアクは世界一高いコーヒーだが、バリ島で買うときに注意すべきこと

ジャコウネコのフンから作られるコピ・ルアク(シベットコーヒー)は世界的に知られるインドネシアの特産品。しかし品質・価格・動物福祉をめぐる問題もある。バリ島で買う際の注意点を解説する。

2026-07-14
コピ・ルアクコーヒーバリ島観光食文化

この記事の日本円換算は、1万IDR≒96円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

コピ・ルアクはジャコウネコ(ルアク)がコーヒーの実を食べ、消化されずに排出されたコーヒー豆を洗浄・焙煎して作るコーヒーだ。「世界一高いコーヒー」として観光ガイドブックに必ず出てくる。バリ島のコーヒー農園ツアーでは試飲が無料で提供されるが、その先に少し知っておくべきことがある。

本物のコピ・ルアクとは

野生のジャコウネコが自然の森の中で熟したコーヒーの実を選んで食べ、消化酵素でタンパク質が分解されてから排出された豆——これが本来のコピ・ルアクだ。

収集が困難なため生産量は少なく、正規品の価格は1kgあたり数十万円になることもある(推定)。バリ島の農園で提供される試飲カップは無料だが、豆を購入しようとすると50g〜100gで数万〜数十万IDRの価格帯になる。

観光地で売られているコピ・ルアクの問題

観光農園で販売されているコピ・ルアクの多くは、「ケージ飼いのルアク」から採取したものだという批判がある。野生のルアクが自由に食べるコーヒー豆ではなく、狭いケージに閉じ込められた個体に強制的に豆を食べさせる手法は、動物福祉の観点から問題視されている。

この問題はBBCや国際的なメディアでも報道されており、品質の観点でも「野生個体が選んで食べた豆」とは味が異なるとも言われる(ただし味の差異は主観的であり一概には言えない)。

買うなら何を基準にするか

「Wild-sourced(野生採取)」という認証を持つ製品を選ぶ、または信頼できる輸出業者やスペシャルティコーヒー専門店で購入する、というのが現実的な選択肢だ。バリ島の観光農園での購入は価格と品質の両面で検討が必要だ。

コピ・ルアクにこだわらなくても、バリ高地産のアラビカ豆(バリ・キンタマーニ)やスマトラのマンデリンは、国際的にも評価の高いインドネシアコーヒーだ。

コーヒーの産地としてのインドネシア

インドネシアはブラジル、ベトナムに次ぐ世界有数のコーヒー生産国(生産量は年によって変動)だ。スマトラのマンデリン、スラウェシのトラジャ、フローレスのマンガライ、バリのキンタマーニなど、島ごとに異なる風味を持つコーヒーが生産されている。

バリのスペシャルティカフェでは、こうした産地ごとの豆を飲み比べることができる。1杯4万〜6万IDR(約384〜576円)程度の本格的なシングルオリジンコーヒーは、コーヒー好きの在住者に支持されている。

在住者のコーヒー事情

ジャカルタやバリに住んでいると、サードウェーブコーヒーカルチャーの広がりを体感できる。Kopi KenangaやAnother Side of Coffee Experienceのようなローカルのスペシャルティカフェが増えている。コピ・ルアクを一度経験した後は、産地と製法にこだわる本格コーヒーに興味が移っていく在住者も多い。

コメント

読み込み中...