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スラバヤ——インドネシア第二の都市の産業と暮らし

ジャカルタに次ぐインドネシア第二の都市スラバヤ。港湾都市としての産業構造、生活コスト、在住日本人の暮らしぶりを紹介します。

2026-05-04
スラバヤ東ジャワ都市生活

この記事の日本円換算は、10,000IDR≒95円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨(IDR)の金額を基準にしてください。

インドネシアの都市と言えば、まずジャカルタが出てきます。次にバリ。スラバヤ(Surabaya)の名前が挙がることは少ない。しかしこの都市は人口約280万人(2023年、BPS統計)、都市圏では約600万人を抱える東ジャワ州の州都であり、インドネシア第二の都市です。

ジャカルタの渋滞と人口過密に疲れた日本人駐在員が、スラバヤに赴任して「意外と暮らしやすい」と感じるケースは少なくありません。

港湾と工業——スラバヤの経済

スラバヤはインドネシア最大の商業港「タンジュン・ペラク港(Tanjung Perak)」を擁する港湾都市です。オランダ植民地時代から東部インドネシアの貿易拠点として発展し、今もインドネシア東部への物流ハブの役割を果たしています。

東ジャワ州は製造業が盛んで、スラバヤ近郊のグレシック(Gresik)やシドアルジョ(Sidoarjo)には工業団地が集積しています。日系企業の工場も多い。自動車部品、電子部品、食品加工、化学品などの分野で、スラバヤ近郊に拠点を構える日系企業は100社以上あります(JETRO統計)。

インドネシア海軍の東部司令部もスラバヤに置かれており、軍関連の経済活動も都市の一側面です。

ジャカルタとの生活コスト差

スラバヤの最大の魅力のひとつは、ジャカルタと比較した生活コストの低さです。

項目スラバヤジャカルタ
コス(1部屋、エアコン付き)1,500,000〜3,000,000IDR/月(約14,250〜28,500円)3,000,000〜6,000,000IDR/月(約28,500〜57,000円)
ワルンでの食事10,000〜20,000IDR(約95〜190円)15,000〜30,000IDR(約143〜285円)
モール内レストラン40,000〜80,000IDR(約380〜760円)60,000〜120,000IDR(約570〜1,140円)
Grab/Gojek(5km)10,000〜15,000IDR(約95〜143円)15,000〜25,000IDR(約143〜238円)

家賃はジャカルタの半額から3分の2程度。食費も2〜3割安い。日本人駐在員の場合、会社が住居を用意するケースが多いですが、現地採用や自営業の人にとって、この差は生活の質に直結します。

スラバヤのローカルフード

スラバヤは東ジャワの食文化の中心です。

Rawon(ラウォン): 黒いスープの牛肉シチュー。クルアック(Kluwak)という実を使った独特の黒いスープが特徴。スラバヤを代表する料理です。

Rujak Cingur(ルジャック・チングル): 牛の鼻の軟骨と野菜・果物をペタス(Petis=エビ味噌)ベースのソースで和えた料理。見た目のインパクトが強いですが、東ジャワの人にとってはソウルフードです。

Sate Klopo(サテ・クロポ): ココナッツフレークをまぶした串焼き。通常のサテとは異なる食感で、スラバヤの屋台でよく見かけます。

日本人の口に合うかどうかは好みが分かれますが、ジャカルタよりも地方色の強い料理が日常的に食べられるのがスラバヤの食の魅力です。

交通事情

ジャカルタほどではないにせよ、スラバヤの渋滞も年々悪化しています。ただし、ジャカルタのような「2時間かけて15km」という事態は起きにくい。朝夕のラッシュ時でも、市内の移動は30〜60分で済むことが多いです。

公共交通機関としては、2023年に開業したSuroboyo Bus(スロボヨバス) が市内主要ルートを走っています。また、Grab/Gojekのバイクタクシーが日常の足として使われています。

スラバヤの独特の光景として、ベチャ(Becak=人力三輪車)がまだ走っています。ジャカルタでは1970年代に禁止されましたが、スラバヤでは現役の交通手段です。観光客向けではなく、近所への移動に使う地元住民がいます。

在住日本人コミュニティ

スラバヤの在留邦人は約500〜800人(推定)と、ジャカルタ(約7,000人)と比べると小規模です。日本人学校「スラバヤ日本人学校」があり、小学部・中学部が設置されています。

日系企業の駐在員家族が中心で、ジャカルタのような多様な日本人コミュニティ(自営業者、フリーランス、留学生など)は少ない。その分、日本人同士の距離が近く、コミュニティのまとまりは強いと言われています。

日本食レストランはジャカルタと比べると数が限られますが、Ciputra WorldやTunjungan Plazaなどのモール内にはいくつか日本食の店があります。日本食材はジャカルタほど簡単に手に入りませんが、オンラインショップ(Tokopedia等)での取り寄せは可能です。

英雄の街

スラバヤは「Kota Pahlawan(英雄の街)」の異名を持ちます。1945年11月10日、インドネシア独立戦争でイギリス軍と激しい市街戦が行われた場所で、この日は「英雄の日(Hari Pahlawan)」としてインドネシアの国民的記念日になっています。

街の中心部にはTugu Pahlawan(英雄の塔)が立ち、独立戦争の博物館が併設されています。スラバヤの人々は、この歴史に強い誇りを持っています。

ジャカルタの喧騒でもなく、バリのリゾート感でもない。スラバヤは「働くインドネシア」の日常が見える街です。

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