地域映画産業——ボリウッド以外のタミル・テルグ・マラヤラム映画
インドの映画産業はボリウッドだけではありません。タミル映画(コリウッド)・テルグ映画(トリウッド)・マラヤラム映画は独自の文化・市場・スターシステムを持ちます。「RRR」「バーフバリ」が世界的ヒットになった背景も解説します。
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「RRR」がアカデミー賞の歌唱賞を受賞し、「バーフバリ」がインド国内で歴代最高興収を記録したとき、多くの人が初めて「テルグ語映画という産業がある」と知った。インドの映画は実はボリウッドより南の方が面白い、という在住外国人も多い。
地域映画産業の規模
インドの映画産業を地域別に分けると、大きく4つある。
コリウッド(タミル映画): チェンナイを拠点。スーパースター・ラジニカーントを筆頭に絶大な人気を持つスター俳優が多く、タミル・ナードゥ州だけでなく海外タミル人コミュニティにも大きな市場を持つ。
トリウッド(テルグ映画): ハイデラバードを拠点。2000年代以降に急成長し、「バーフバリ」(2015〜2017年)・「RRR」(2022年)が世界市場で成功した。現在製作本数・興収でボリウッドを凌ぐ年も出てきている。
マラヤラム映画(ケーララ): 人口比で世界最高水準の映画消費率を誇るとも言われる。芸術性の高い作品が多く、国際映画祭での評価が高い。近年は「世界最先端の映画産業」と欧米映画評論家から評価されることも。
カンナダ映画(カルナータカ): バンガロールを拠点。「KGF」シリーズが全国的な大ヒットとなり、南インド映画の中でのプレゼンスが高まっている。
在住外国人の楽しみ方
南インド在住者なら現地言語の映画を字幕なしで鑑賞する試みが刺激的だ。テルグ語・タミル語の映画はNetflixで英語字幕付きで視聴できるものも多い。
「RRR」「バーフバリ」「ジャイラーム」などの大作はIMAXスクリーンで観ると迫力が全く違う。在住している都市のスターを知るだけで、インド人との会話の幅が大きく広がる。