インドの私立病院:Apollo・Fortisを使いこなす在住者の医療事情
インドの公立病院は混雑・品質に課題があるが、私立病院は国際水準の医療を提供する。在住外国人が利用するApollo・Fortis・Manipalの特徴と費用感を解説する。
この記事の日本円換算は、1INR≒1.9円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
インドの公立病院を見ると、医療へのアクセスの格差がここまで大きいのかと感じる。廊下にまで患者が溢れる公立病院と、ガラス張りで清潔感のある私立病院が同じ都市に共存している。
外国人在住者が利用するのは後者だ。
主要プライベートホスピタルチェーン
Apollo Hospitals: インドの私立病院チェーンの最大手で、デリー・ムンバイ・チェンナイ・コルカタなど全国展開。国際患者部門(International Patient Services)があり、英語対応・外国人患者への専用サービスを持つ病院もある。
Fortis Healthcare: グルグラム・バンガロール・ムンバイ等に展開。心臓病・整形外科・がん治療で高い評価を受けている。
Manipal Hospitals: 南インドを中心に展開。バンガロールに本拠を置き、ITエリアに近いアクセスが利点。
費用感
インドの私立病院は欧米や日本に比べると大幅に安いが、無料ではない。一般の外来診察で500〜2,000INR(推定)、専門医で1,500〜3,000INR程度が目安だ。入院・手術は内容によって大きく異なるが、欧米の1/5〜1/10程度の費用でできるケースが多い(推定)。
医療保険の必要性
会社が提供するグループ医療保険が外国人在住者には必須だ。個人で加入する場合はNRI向けの国際医療保険(GHI: Global Health Insurance)を選ぶ選択肢もある。入院費が10万〜数百万INRに達するケースがあるため、保険なしのインド生活はリスクが高い。
救急時の対応
緊急の場合は108(アンブランス)に電話できる。ただし私立救急車(事前登録型)の方が応答が速い場合がある。在住者は居住エリアの近くのApollo・Fortisの救急番号を手元に持っておくことが実用的だ。
インドの医療格差は現実だが、アクセスできる環境を整えれば、在住者は質の高い医療を受けられる。その環境を最初に整えることが、インド生活の安心感の基礎になる。