ヴァーラーナシー——ヒンドゥー教最聖地と生と死が共存する都市
ガンジス川沿いに広がるヴァーラーナシーはヒンドゥー教の聖都であり、世界で最も古くから継続して人が住む都市のひとつとも言われます。在住外国人が必ず一度は訪れるこの街の本質を解説します。
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ヴァーラーナシーは「一度行けば必ず戻ってくる」と言われる街だ。生と死が同じガートで日常として共存し、観光地でありながら現役の巡礼地であり、混沌としながら静けさがある。インドに住めば一度は来ることになる場所だ。
街の概要
北インド・ウッタル・プラデーシュ州に位置するヴァーラーナシー(別名ベナレス・カシ)は推定で紀元前3000年以上の歴史を持つとされる都市だ。ヒンドゥー教においてシヴァ神の地として最も神聖視される。
ガンジス川沿いに80以上のガート(石段の河岸)が連なり、早朝の沐浴・儀式・洗濯・火葬が並行して行われる。
夕べのアアルティ(Ganga Aarti)
毎夕日没後にダサーシュワメーダ・ガートで行われる礼拝儀式。司祭数人が火を持ち、鐘・ホラ貝・讃歌と共に複雑な所作でガンガーに捧げる。川からボートで眺める視点と、ガート上の雑踏の中で見る視点では全く異なる体験になる。外国人も自由に参加・観覧できる。
火葬のガート
マニカルニカー・ガートとハリシチャンドラ・ガートは24時間稼働の火葬場だ。ヴァーラーナシーで死ぬことがモークシャ(解脱)につながるという信仰から、全国から「最後をここで迎えたい」と訪れる人が後を絶たない。1日数十体の火葬が行われる。
撮影は固く断られる(死者への不敬になる)。沈黙で見守る姿勢が唯一の礼儀だ。
アクセスと滞在
デリーから飛行機で1時間15分、夜行列車で約10〜12時間。最低2泊あれば主要なガート、サールナート(ブッダが初説法をした地)も回れる。旧市街のナロウレーンに泊まると早朝のガートがすぐ下に広がる体験ができる。1泊1,000〜5,000ルピー(1,800〜9,000円)の幅がある。