ボローニャ——食の都・大学の都と在住外国人の生活
「ラ・グラッサ(太った女)」の異名を持つ食の都ボローニャ。ラグー・ボロネーゼ発祥の地での食文化、世界最古の大学が生む学術都市の雰囲気、在住外国人の生活コストを伝える。
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ボローニャには3つの異名がある。「ラ・グラッサ(太った女)」「ラ・ドッタ(学識者)」「ラ・ロッサ(赤い女)」——それぞれ食・学問・政治(左派傾向)を表す。この3要素がボローニャという都市の性格を正確に表している。
食の都としてのボローニャ ラグー・ボロネーゼ(日本でいう「ミートソース」)の発祥地であるボローニャは、モルタデッラ(大型ソーセージ)、タリアテッレ・アル・ラグー、ラサーニャ、ヴェルデ(ほうれん草入りパスタ)など手打ちパスタの宝庫だ。市場メルカート・ディ・メッツォは屋内食市場として改装され、地元産の食材・チーズ・ハム・ワインが集まる観光客にも人気のスポットになっている。
ボローニャ大学の影響 1088年創立とされるボローニャ大学は西洋最古の大学の一つだ。約8万5,000人の学生が在籍し、都市人口(約40万人)の20%以上を占める。この学生比率が都市全体に若いエネルギーと国際的な雰囲気をもたらしている。英語で受講できる大学院コースも複数あり、外国人留学生・研究者が多い。
生活コスト ボローニャの家賃はミラノやローマより安く、フィレンツェとも大差ない。旧市街エリアの1LDKで月€700〜€1,100(約112,000〜176,000円)程度。学生向けのシェアハウス(Stanza in Affitto)は月€350〜€550(約56,000〜88,000円)から見つかる。食費は近隣の農産物が豊富なため安くすむことが多い。
ミラノの洗練とローマの歴史の中間にあるような感覚——そう表現するボローニャ在住外国人は多い。スケールが大きすぎず、かといって田舎でもない。この「ちょうど良さ」がボローニャの隠れた魅力だ。