ミラノ・ローマの生活費——北イタリアと南イタリアで倍近く違うコスト
ミラノとローマの生活費を徹底比較。家賃・食費・交通費の差を具体的な数字で解説。北イタリアと南イタリアでは物価が大きく異なり、都市選びが生活コストを左右する。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。
ミラノとローマ、どちらも「イタリア」だが、生活コストは別の国といっていいほど差がある。ミラノで1LDKを借りると月1,500〜2,000EUR(24〜32万円)が相場。ローマなら同じ広さで1,000〜1,400EUR(16〜22万円)に下がる。
家賃の現実
ミラノは欧州でも住宅コストが高い都市のひとつだ。市内中心部(ドゥオーモ周辺・ポルタ・ヌオーヴァ)の1LDKは月1,800〜2,500EUR(28〜40万円)に達する。少し外れたナヴィリオ地区やランブラーテ周辺でも1,200〜1,600EUR(19〜26万円)は覚悟が必要だ。
ローマは歴史地区(テルミニ近辺・トラステヴェレ)でも1,000〜1,500EUR(16〜24万円)程度。同じ予算でミラノより広い物件を借りられることが多い。
食費と外食
食費はミラノのほうが割高だが、ローマも観光地価格に要注意だ。スーパーでの買い物はどちらも大差ない(月200〜350EUR程度)が、外食の差は大きい。
ミラノのトラットリアでパスタ1皿は15〜20EUR(2,400〜3,200円)。バールのランチメニューなら10〜14EUR(1,600〜2,200円)が標準だ。ローマは観光地以外のリストランテなら1皿12〜16EUR(1,900〜2,600円)と少し安い。
バールでのエスプレッソはどちらも立ち飲みなら1〜1.5EUR(160〜240円)。これは全国ほぼ共通の価格帯だ。
交通費
ミラノの地下鉄・バスの1回乗車は2.20EUR(350円)。月額パスは約39EUR(6,200円)で、地下鉄・バス・トラムが乗り放題になる。路線網が充実しているため、車がなくても生活しやすい。
ローマの公共交通は1回1.50EUR(240円)、月額51EUR(8,200円)。ただしローマは地下鉄が2路線しかなく、バスも渋滞に巻き込まれやすい。在住日本人の間では「ローマはバスが読めない」という声を頻繁に聞く。
南イタリアとの比較
ナポリ・パレルモ・カターニアといった南イタリアの都市まで視野を広げると、コストはさらに下がる。ナポリ市内の1LDKは600〜900EUR(9.6〜14万円)程度。食費も安く、ピッツァ1枚4〜6EUR(640〜960円)が普通だ。
ただし南イタリアは英語が通じにくく、仕事の機会も限られる。EU市民や現地採用の日本人には選択肢として現実的だが、外資系企業勤務や在宅勤務でないと選びにくい。
月の生活費目安
| 都市 | 家賃1LDK | 食費 | 交通費 | 合計目安 |
|---|---|---|---|---|
| ミラノ(中心部) | 1,800EUR | 400EUR | 40EUR | 2,240EUR〜 |
| ミラノ(郊外) | 1,200EUR | 350EUR | 40EUR | 1,590EUR〜 |
| ローマ(市内) | 1,200EUR | 350EUR | 55EUR | 1,605EUR〜 |
| ナポリ | 700EUR | 280EUR | 50EUR | 1,030EUR〜 |
どの都市を選ぶかは、仕事の拠点と生活コストのバランスで決まる。ミラノはビジネスと利便性、ローマは歴史と多様性、南イタリアはコストと生活の余裕——それぞれ異なるイタリアがある。