イタリアのSIM・インターネット契約——速度・価格・解約のトラブルを避ける方法
イタリアの通信事情はEU内でも価格が安い一方、解約トラブルが多い。TIM・Vodafone・IliadのSIM比較と固定回線の引き方、外国人契約時の注意点を整理する。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。
イタリアのモバイル通信は、EU内では比較的安い部類に入る。格安SIMが普及していて、月5〜10EURで数十GBのデータプランが手に入る。ただし、契約の手続きや解約の際にトラブルが起きやすいという特徴がある。
主要キャリアの比較
TIM(旧Telecom Italia): 最大手で全国カバー率が高い。山間部や南部のへき地でも繋がりやすい反面、料金は他社より高め。月10〜20EUR程度のプランが中心。
Vodafone Italia: TIMに次ぐ大手で安定性が高い。外国人向けのプリペイドSIM(SIM Prepagata)が入手しやすく、空港でも売っている。
Iliad: フランス発の格安キャリア。2018年のイタリア参入以来、価格競争を引き起こした主役。月9.99EURで無制限(高速上限100GB)などのプランがあり、月額固定で他社のような複雑な条件がない。解約もオンラインで完結するシンプルさが評価されている。
WindTre: WindとTreが合併したキャリア。価格帯は中程度で、学生向けや若者向けプランが充実。
SIM購入に必要なもの
プリペイドSIMはパスポートだけで買えるケースがある。ただし登録型(登録なしの使い捨てSIMはEU規制で廃止)になっているため、コーディチェ・フィスカーレを求められることがある。各社の店舗(negozio)またはタバッキ(tabaccheria)で購入可能。
固定回線(ADSL/光ファイバー)
アパート居住者で固定回線を引く場合、TIM・WindTre・Vodafone・Fastwebなどが主要プロバイダだ。月25〜40EUR程度のプランが多く、光ファイバー(fibra ottica)対応エリアは都市部で広がっている。
問題になるのが解約時の手数料と手続きだ。イタリアの通信契約は「最低利用期間(vincolo)」が設定されていることがあり、早期解約に違約金が発生する。また解約の書面(disdetta)を郵送や認証メールで送る必要があり、これが届かなかったとして請求が続くトラブルが後を絶たない。
Iliadはこの点で他社より透明性が高く、解約もオンラインで完結する。短期滞在や手続きの簡潔さを優先するならIliadを選ぶ在住者が多い。
eSIMという選択肢
2024年以降、主要キャリアのeSIM対応が進んでいる。来伊直後の数日間、現地SIMを調達するまでの橋渡しとして、事前にAloha・Airalo・HolaflyなどのeSIMサービスをアプリで購入しておく方法もある。7日間10GB程度のプランが10〜15EUR前後で手に入る。
Wi-Fiのセキュリティ
イタリアのカフェやバールのWi-Fiは接続しやすいが、セキュリティは低い。ネットバンキングや個人情報を扱う操作はVPN使用を習慣にすることを勧める。