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カルチョ・ストーリコ:フィレンツェの「暴力が許されたスポーツ」の歴史

フィレンツェでは毎年6月、中世起源の「カルチョ・ストーリコ(歴史的サッカー)」という格闘競技が行われる。パンチも投げも許された試合は、単なる観光イベントではなく地区の誇りを賭けた戦いだ。

2026-06-11
カルチョストーリコフィレンツェ伝統競技歴史

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毎年6月、フィレンツェのサンタ・クローチェ広場は砂で覆われ、中世の衣装を着た選手たちが戦う。カルチョ・ストーリコ・フィオレンティーノ(calcio storico fiorentino)——直訳すると「歴史的フィレンツェ式サッカー」だ。

ただし現代サッカーとは全く違う。パンチ、投げ、組み技が許され、反則は少ない。1チーム27人が砂のグラウンドで50分間戦い、ゴール(パルコ)の数を競う。怪我は頻繁に起きるとされる(推定)。

起源は15〜16世紀

カルチョ・ストーリコの起源は15〜16世紀のフィレンツェとされ、メディチ家がパトロンとして関与したとも言われる(出典:フィレンツェ市観光局)。当時の若い貴族が「カルチョ」と呼ぶ球技を行い、それが現代のサッカーの原型の一つになったという説もある。

試合は4つの地区(サンタ・クローチェ:青、サント・スピリト:白、サン・ジョヴァンニ:緑、サンタ・マリア・ノヴェッラ:赤)の代表チームが争う。

現代における意味

毎年3試合が行われ、決勝は6月24日(フィレンツェの守護聖人サン・ジョヴァンニの祭日)に行われることが多い。選手は各地区の「地元の男たち」から選ばれ、参加はボランティア的な地区への奉仕だ(推定)。

試合前には中世衣装のパレードが行われ、観客は地区の衣装を着て応援する。6月のフィレンツェを訪れる観光客にとっては、非常に珍しい体験だ。

「暴力スポーツ」への批判

現代の視点からはかなり激しい競技で、過去に負傷者が出た試合では開催が中断されたこともある(推定)。「現代のスポーツ安全基準を満たしていない」という批判もある。

一方で「何百年も続く伝統文化」という擁護もあり、両者の緊張が続いている。

在住日本人が観戦するには

チケットは観光客向けにも売られており、事前購入が必要だ。サンタ・クローチェ広場の観客席から観戦できる。試合の迫力は映像より実物の方が強烈で、一度見ると印象に残る経験だ。

6月にフィレンツェにいる在住者には、観戦する価値がある。「優雅なルネサンスの都市」というフィレンツェイメージとはかけ離れた、生々しいカルチョ・ストーリコがこの都市の別の顔を見せてくれる。

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