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地震大国イタリア:「美しい廃墟」を生み出す地質と、住む場所の選び方

イタリアはヨーロッパで地震が最も多い国の一つだ。2009年ラクイラ、2016年アマトリーチェの震災は記憶に新しい。在住外国人が知っておくべき地震リスクと、建物選びの基礎知識を紹介する。

2026-06-21
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2016年8月24日、中部イタリアのアマトリーチェで地震が発生した(マグニチュード6.2)。299人が死亡し、街の多くが倒壊した(出典:イタリア市民保護局)。アマトリチャーナ(パスタのソース)発祥の地として知られるこの小さな町が、一夜で廃墟になった。

イタリアは地震大国だ。これは日本から来た在住者には直感的に理解されやすい事実だが、知らない外国人には意外に受け取られることもある。

イタリアの地震リスク地図

イタリア全土は地震リスクによって4つのゾーンに分類されている(出典:イタリア市民保護局 Zona 1〜4)。

  • ゾーン1(最高リスク): カラブリア州、シチリア島北東部、アブルッツォ州など
  • ゾーン2(高リスク): アペニン山脈沿いの多くの地域
  • ゾーン3(中程度のリスク): 中北部の平野部など
  • ゾーン4(最低リスク): サルデーニャ島、ポー平原の一部

ミラノやトリノはゾーン3〜4で比較的リスクが低く、ローマはゾーン2〜3、南部や山岳地帯は高リスクだ(推定)。

建物の耐震性の問題

イタリアの歴史的建物(築100〜500年)の多くは、現代の耐震基準に対応していない。「古い町並みが美しい」という観光的魅力と、「地震に弱い」という現実が重なっている。

2002年に耐震基準の法整備が強化されたが(出典:Ordinanza PCM 3274/2003)、既存建物の改修は進んでいないケースが多い(推定)。

在住者が知っておくべきこと

住む物件を選ぶとき、地震ゾーンの確認と建物の建設年・耐震対応の有無を不動産業者に確認することが重要だ。「2002年以降に建設または改修された建物」は耐震基準に対応している可能性が高い(推定)。

また、イタリアの住宅保険(assicurazione sulla casa)は地震を対象とするオプションがある。標準の火災保険には地震は含まれないことが多いため、地震リスクの高い地域では追加加入を検討することになる(推定)。

地震と文化の交差点

地震が多いにもかかわらず、リスクの高い古い山村に住み続ける人がいる。先祖からの土地、コミュニティへの愛着——経済合理性では説明しきれない選択だ。

アマトリーチェは震災後も一部の住民が戻り、再建を続けている。廃墟の横に新しい家が建つ光景が「イタリアの復興」の現実だ。

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