子どものテッセラ・サニタリア——イタリアで子どもの健康保険カードを取得する手順
イタリアで子どもが生まれた場合・帯同した場合のテッセラ・サニタリア(健康保険カード)の取得手順。ASLでの登録、小児科医(pediatra)の選び方、予防接種スケジュールを解説します。
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イタリアのSSN(国民保健サービス)は、居住者であれば国籍を問わず子どもにも適用される。小児科の受診、予防接種、緊急搬送。全て無料だ。ただし「テッセラ・サニタリア」がなければ、この恩恵は受けられない。
テッセラ・サニタリアとは
テッセラ・サニタリア(Tessera Sanitaria)はイタリアの健康保険カードだ。Codice Fiscale(税務番号)と紐づいており、医療機関での受診・処方箋の発行・薬局での薬の購入に必要になる。
子ども用も大人と同じカードだが、取得手順が異なる。
イタリアで子どもが生まれた場合
- 出生届の提出: 病院の事務局または居住地のComune(市役所)に出生届を提出。病院で手続きすると3日以内、Comuneでは10日以内が期限
- Codice Fiscaleの取得: Agenzia delle Entrate(税務署)で申請。出生届の控えとパスポートが必要。通常即日発行される
- ASL(地域保健局)での登録: 居住地のASLで子どものSSN登録を行う。必要書類はCodice Fiscale、出生証明書、親の滞在許可証(permesso di soggiorno)
- 小児科医の選択: ASL登録時に小児科医(pediatra di base)を選ぶ。0〜6歳は選択必須、6〜14歳は任意
日本から子どもを帯同した場合
帯同の場合も手順は同じだが、出生届の代わりにパスポートと在留資格の書類が必要になる。子どもの滞在許可証(家族帯同ビザ)の取得が先決だ。
注意点として、ASLの窓口担当者が外国人の子どもの登録手続きに慣れていないことがある。事前に「iscrizione SSN per minore straniero(外国人未成年者のSSN登録)」と伝え、必要書類を確認しておくと手続きがスムーズになる。
小児科医の選び方
イタリアでは14歳未満の子どもは家庭医(medico di base)ではなく、小児科医(pediatra)に登録する制度になっている。1人の小児科医が受け持てる患者数には上限(通常800〜1,000人)があるため、人気のある医師は枠が埋まっていることがある。
選ぶ際のポイントは、自宅からの距離と診療時間帯だ。英語対応可能な小児科医はリストに記載がないことが多いので、ASL窓口で直接聞くか、在住日本人コミュニティで情報を得るのが確実だ。
予防接種
イタリアでは10種類の予防接種が義務化されている(2017年の法改正による)。ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、B型肝炎、ヘモフィルスインフルエンザb型、麻疹、風疹、おたふく風邪、水痘。接種を受けていない子どもは保育園・幼稚園への入園が認められない。日本の接種スケジュールと異なる部分があるため、渡航前に母子手帳の英訳を準備しておくと対応が早い。