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ローマの水は無料で飲める:ナゾーネと古代水道の現代的継続

ローマの街角には「ナゾーネ(鼻)」と呼ばれる水飲み場が約2,500か所ある。古代ローマ時代から続く公共水道の伝統が、現代も市民の日常に溶け込んでいる。

2026-06-12
ナゾーネローマ水道公共インフラローマ生活

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ローマの街を歩いていると、細い鉄のパイプから水が常時流れ出している小さな噴水に出会う。これがナゾーネ(nasone、「大きな鼻」という意味)だ。

ローマ市内に約2,500か所設置されており(出典:ローマ市水道公社 ACEA)、市民も観光客もここで飲料水を無料で飲む。水筒やペットボトルに補充することもできる。

古代水道との連続性

ローマには「アクア・ヴィルゴ(Acqua Vergine)」という古代ローマ時代(紀元前19年)に建設された水道が、現在も流れている(出典:ACEA 歴史資料)。現代に使われている部分は当然改修されているが、水源と一部の経路は古代のものだ。

トレヴィの泉もアクア・ヴィルゴの末端に位置する。観光客がコインを投げ込む噴水に流れる水が、2000年以上前に設計された水道網とつながっている。

水質と安全性

ローマの水道水は定期的に水質検査が行われ、飲料として安全とされている(出典:ACEA 水質報告)。実際、ローマ市民の多くがナゾーネの水を日常的に飲む。

観光客の中には「イタリアの水道水は飲めない」という誤解を持つ人もいるが、少なくともローマでは水道水は飲める(推定・ただし地域や管の状態による例外あり)。

ペットボトル文化との矛盾

一方でイタリアのスーパーやレストランでは有料のミネラルウォーター(frizzante 炭酸入り、naturale 炭酸なし)が広く消費される。「水は買うもの」という習慣が並存している。

環境的観点から、ナゾーネの利用促進とペットボトル削減を訴えるキャンペーンも行われている(推定)。無料の公共水があるのにペットボトルを買うという選択は、習慣と利便性の問題だ。

在住日本人の日常

ローマに住む日本人の多くが、夏のローマを歩くときにナゾーネで水分補給することを習慣にしている(推定)。水筒を持ち歩き、各所でチャージするスタイルは、節約にもなり、古代ローマの遺産に触れる感覚もある。

「ローマは2000年前に設計されたインフラで水を飲める街」——これは観光案内の一行ではなく、日常の事実だ。

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