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文化・芸術

オペラ文化——スカラ座・アレーナ・ヴェローナと在住者のクラシック体験

イタリアはオペラの発祥地。ミラノのスカラ座、ヴェローナの野外円形劇場「アレーナ」など世界最高のオペラハウスが身近にある在住者のクラシック体験を解説。

2026-04-17
オペラスカラ座ヴェローナクラシック音楽文化

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イタリアはオペラの発祥地であり、世界最高峰の演奏が日常の選択肢として存在する。ミラノ在住なら世界三大オペラハウスのひとつ「スカラ座」でプッチーニを聴けるし、夏はヴェローナの2000年前の円形劇場でアイーダが上演される。ハードルが高そうに見えて、在住者には意外と親しみやすいのがイタリアのオペラ文化だ。

スカラ座(Teatro alla Scala)

ミラノのスカラ座は1778年に開場した、世界で最も権威あるオペラハウスのひとつだ。建物はミラノ中心部、ドゥオーモ広場から徒歩数分の場所にある。

シーズンは例年12月7日の「Sant'Ambrogio(ミラノの守護聖人の日)」に開幕し、翌年の夏まで続く。プレミア公演のチケットは入手が非常に難しく、数ヶ月前から売り切れることがある。ただし、ガレリア席(最上階の立ち見席)は手頃な価格(10〜15EUR・1,600〜2,400円程度)で、公演当日に並んで購入できることもある。

博物館「Museo Teatrale alla Scala」も館内にあり、オペラの衣装・小道具・歴史資料が展示されている(入場料約15EUR)。

アレーナ・ディ・ヴェローナ

ヴェローナの「アレーナ(Arena di Verona)」は、紀元1世紀に建設されたローマ時代の円形闘技場だ。現在でも野外オペラハウスとして夏季(6〜9月)に使われており、1万人規模の観客が入れる。

上演演目はヴェルディの「アイーダ」「ナブッコ」などのスペクタクル作品が多く、野外で見るオペラとして迫力が違う。ろうそくの光を使った演出(観客が手持ちのろうそくを灯す慣習がある)は印象的だ。

チケットは席種によって30〜250EUR(4,800〜40,000円)程度の幅がある。石造りの段丘席(Arena)はクッションなしで硬いため、クッションをレンタル(数EUR)するのが実用的だ。

日常的な選択肢として

在住者としてオペラを楽しむ方法はいくつかある。スカラ座のガレリア席・地方の劇場での公演・野外の無料コンサート(夏に多い)など、価格帯はさまざまだ。

イタリア各地には地方のオペラハウスが多く、ローマの「テアトロ・デッロ・オペラ」・フィレンツェの「マッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノ」・ナポリの「サン・カルロ劇場」など、各都市に名門劇場がある。

「クラシックは敷居が高い」というイメージで行かずにいると、イタリアにいる間の大きな体験を逃す。ドレスコードは劇場と席種によるが、スマートカジュアル程度で問題ないことが多い。言語の壁は少なく(歌詞対訳が配られることが多い)、言葉が分からなくても音楽として十分楽しめる。

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