韓国の外国人登録証(ARC)取得ガイド——申請から受領までの全手順
韓国で90日以上滞在する外国人に必須の外国人登録証(ARC)の取得手続き。必要書類、申請場所、費用、所要期間を実務レベルで解説。
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韓国に90日以上滞在する外国人は、入国後90日以内に外国人登録(외국인등록)を行い、外国人登録証(Alien Registration Card、ARC)を取得する義務があります。ARCは韓国での身分証明書であり、これがないと銀行口座の開設、携帯電話の契約、住居の賃貸契約など、生活のほぼ全てが止まります。
ARCとは何か
外国人登録証は、クレジットカードサイズのプラスチックカード。表面に顔写真、氏名、国籍、ビザの種類、外国人登録番号(13桁)が記載されています。
この13桁の登録番号が韓国生活の鍵。韓国人の住民登録番号(주민등록번호)に相当するもので、公的手続き、銀行、通信会社、病院——あらゆる場面でこの番号の入力を求められます。
申請場所
申請は、居住地を管轄する**出入国管理事務所(출입국관리사무소)**で行います。ソウルには以下の事務所があります。
- ソウル南部出入国管理事務所(양천구、陽川区)——江南・松坡・江東方面の居住者
- ソウル出入国管理事務所(종로구、鍾路区)——鍾路・中区・城北方面の居住者
- 世宗路出張所(종로구)——一部手続きのみ
事前予約が必須です。予約は「HI KOREA」(https://www.hikorea.go.kr/)のウェブサイトから行います。韓国語か英語で操作可能。予約なしで行くと、当日受付分の番号札が発行される場合もありますが、数時間待ちになることがあるため、予約を強く推奨します。
必要書類
一般的な就労ビザ(E-7等)での外国人登録に必要な書類は以下の通り。ビザの種類によって追加書類が必要な場合があります。
- 外国人登録申請書(出入国管理事務所で配布、またはHI KOREAからダウンロード)
- パスポート原本
- 証明写真1枚(3.5cm×4.5cm、6ヶ月以内撮影、白背景)
- 在留資格に応じた添付書類
- 就労ビザ(E-7等):雇用契約書、事業者登録証の写し
- 留学ビザ(D-2):在学証明書
- 結婚移民ビザ(F-6):婚姻関係証明書
- 手数料: 30,000ウォン(約3,150円)——収入印紙で納付
住所の証明——入居事実確認書
申請時に韓国での住所を証明する必要があります。賃貸契約がある場合は「賃貸借契約書」のコピー、知人宅に滞在している場合は「入居事実確認書(거주사실확인서)」が必要です。
住所がまだ決まっていない場合、一時的にゲストハウスやAirbnbの住所で申請し、住所が確定した後に「居所変更届(체류지변경신고)」を出す方法もあります。居所変更届は転居後14日以内に提出する義務があります。
申請から受領まで
申請日に指紋採取と写真撮影が行われ、通常2〜3週間後にARCが発行されます。受取方法は以下の2つ。
- 出入国管理事務所で直接受取——追加費用なし
- 郵送——申請時に「登記郵便での受取」を選択。郵送料は別途(数千ウォン程度)
発行までの2〜3週間は、パスポートと申請時に受け取る「外国人登録申請受理証」で身分証明を行います。ただし、この受理証だけでは銀行口座の開設ができない場合が多い。ARC本証の到着を待つ必要があります。
ARCで可能になること
ARC取得後、以下のことが可能になります。
- 銀行口座の開設: ハナ銀行・ウリィ銀行・国民銀行等。外国人対応支店を選ぶとスムーズ
- 携帯電話の本契約: SKテレコム・KT・LGユープラスの後払い契約が可能に
- 住居の賃貸契約: 不動産仲介業者での正式な契約
- 国民健康保険への加入: 入国6ヶ月後から加入義務が発生(ビザの種類による)
- インターネットショッピング: 韓国のECサイト(クーパン等)での本人認証
ARC番号の構造
外国人登録番号は13桁で、最初の6桁が生年月日(YYMMDD)、7桁目が性別・国籍区分(外国人は5〜8)、残り6桁が個人番号です。
この番号は韓国社会のあらゆるシステムに入力するため、暗記しておくか、スマートフォンのメモに保存しておくことを推奨します。紛失した場合の再発行費用は30,000ウォン。
更新・延長
ARCの有効期限はビザの滞在期限と連動しています。ビザを延長した場合、ARCの情報も更新する必要があり、出入国管理事務所で「体留期間延長許可(체류기간연장허가)」を申請します。手数料は60,000ウォン(約6,300円)。
延長申請はビザの期限切れ4ヶ月前から可能で、期限切れ前に必ず申請すること。期限を過ぎるとオーバーステイ(不法滞在)となり、罰金や将来の入国制限の対象になります。
よくあるトラブルと対処法
HI KOREAの予約が取れない——繁忙期(3月・9月の新学期前後)は予約が数週間先まで埋まることがある。入国後すぐに予約を入れるのが鉄則。
書類の不備で再訪問——雇用契約書の原本を求められた(コピーで申請した場合)、写真の規格が合わなかった等。事前にHI KOREAのチェックリストで確認を。
住所変更届の忘れ——引っ越し後14日以内に届出を怠ると、過料(最大20万ウォン)の対象。引っ越したらすぐにHI KOREAのオンライン申請か、出入国管理事務所への届出を。
ARCは韓国生活のインフラ。取得が遅れるほど、その後の全ての手続きが玉突きで遅れていきます。入国したら最優先で予約を入れ、書類を揃え、申請を済ませる。これが韓国生活の最初のステップです。