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韓国の不動産——チョンセ(전세)vsウォルセ(월세)の仕組みと外国人が選ぶべき賃貸形態

韓国独自の賃貸制度「チョンセ(保証金一括払い・家賃なし)」は外国人には資金面でハードルが高い。ウォルセ(月払い賃貸)との違い・デポジット詐欺(깡통전세)のリスク・外国人向けの現実的な選択肢を整理する。

2026-04-17
チョンセウォルセ賃貸不動産ソウル生活

この記事の日本円換算は、100KRW≒10.5円で計算しています(2026年4月時点)。

韓国の賃貸市場は日本や他の国と根本的に異なる「チョンセ(전세)」という制度が存在する。初めて韓国に来た外国人がアパートを借りようとすると、まずこの制度の理解が必要になる。

チョンセ(전세)とは

チョンセは「保証金を一括で預けて、その間家賃を払わない」という賃貸形態。

例えば、市場価格3億KRW(3,150万円)のアパートに対して保証金2億KRW(2,100万円)を預け、2年間家賃0で居住する。契約終了時に保証金全額が返還される仕組みだ。

家主側のメリット: 預けられた保証金を他の投資(不動産購入・事業等)に使える。金利が高い時期は銀行預金より有利。

借り手側のメリット: 毎月の家賃を払わなくていい。長期的には月払いより安くなる場合がある。

ウォルセ(월세)とは

ウォルセは日本と同様の「毎月家賃を払う」形態。

ただし、韓国のウォルセは「デポジット + 月家賃」が標準。デポジットは1,000〜5,000万KRW(105万〜525万円)程度が多く、日本の敷金より高い傾向がある。

例: デポジット1,000万KRW + 月80万KRW(84,000円)の月払い。

外国人にとってのチョンセの課題

チョンセは数億KRW規模の現金を用意する必要があるため、在住外国人にとってはハードルが非常に高い。

また近年「깡통전세(カントンチョンセ / 空き缶チョンセ)」と呼ばれる詐欺が問題になっている。保証金を返せない家主が多数発生し、借り手が保証金を回収できないケースが社会問題化した。

外国人が慣れない環境でチョンセに手を出すのはリスクが高い。

外国人向けの現実的な選択肢

ウォルセ(月払い): デポジットが比較的少なく、毎月の家賃を払う標準的な形態。外国人在住者の多くはこちらを選ぶ。

serviced apartment / residences: 外国人向けの短期〜中期滞在用物件。会社が住居費を負担する場合はここを使うケースが多い。

日系不動産会社経由: 日本語対応の不動産業者に依頼すれば、外国人向けの物件紹介・契約手続きをサポートしてもらえる。いきなり韓国語のサイト(직방・네이버 부동산等)で探すより現実的。

ソウルの家賃目安(ウォルセ、月払い)

エリア1BR デポジット / 月家賃
江南区(ガンナムグ)2,000〜5,000万KRW / 120〜200万KRW
麻浦区(ハプジョン・ホンデ周辺)1,000〜3,000万KRW / 80〜150万KRW
鐘路区・中区1,000〜3,000万KRW / 70〜130万KRW

(目安。物件・コンディションにより大きく異なる)

韓国の賃貸は「いくら払えるか」だけでなく「どの形態を選ぶか」が大きな判断軸になる。最初は月払いから始めて、長期定住が決まった段階でチョンセの検討をするという順序が現実的だ。

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