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文化・社会構造の分析

弘大(홍대)のインディーズ音楽——Kポップの影に隠れたもう一つの韓国音楽

世界はBTS・ブラックピンクを知っているが、弘大のライブハウスで育った韓国インディーズ音楽シーンはほとんど語られない。その豊かさと独自性を探る。

2026-06-07
弘大インディーズ音楽

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「韓国音楽」といえばKポップを思い浮かべる人がほとんどだろう。しかしソウルの弘大(홍대、ホンデ)エリアには、大手事務所のプロデュースとは全く異なる音楽シーンが根を張っている。

홍대앞(ホンデアプ)、つまり弘益大学の前——この一帯は1990年代から韓国インディーズ音楽の聖地として機能してきた。ロック、포크(フォーク)、재즈(ジャズ)、전자음악(エレクトロニック)と多様なジャンルのライブハウスが集まり、今もその文化は続いている。

Kポップと何が違うのか

Kポップは徹底的な分業制のプロダクトだ。作曲家・振付師・ビジュアルディレクター・プロデューサーがそれぞれ役割を担い、アーティストは「完成品」として育てられる。

弘大のインディーズは真逆だ。自分で曲を書き、自分で演奏し、自分でSNSで宣伝する。クラブDevilsやFF(エフエフ)などのライブハウスで100〜300人規模のフロアに向けてパフォーマンスし、聴衆と目線が同じ高さにある。入場料は1万〜2万ウォン(1,050〜2,100円)程度が相場(推定)だ。

インディーズから出てきたアーティスト

현악기(弦楽器)ポップのYB(윤도현밴드)、オルタナティブロックの넬(Nel)、フォークロックの장기하와 얼굴들(チャン・ギハとオルグルドゥル)——これらはいずれも弘大シーンから育ち、메인스트림(メインストリーム)へと橋を渡したアーティストだ。

最近では이날치(イ・ナルチ)が朝鮮時代の판소리(パンソリ)をポップに転換した音楽でバズり、観光庁のキャンペーンにも起用された。伝統と実験の交差点が弘大にある。

空間の変容

2010年代以降、弘大エリアの家賃高騰でライブハウスの閉店が相次いだ。インディーズシーンは一部が합정(ハプチョン)や상수(サンス)エリアに移動した。SNSとYouTubeでの活動が増えたことで、「ライブハウスを知らなくてもインディーズを聴ける」環境も整いつつある。

Kポップだけが韓国音楽ではない。弘大の路地の奥、地下に降りていくと、全く別の音楽体験がある。

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