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移住・生活

済州島移住ブームの実態——日本人が選ぶ理由と、知っておくべきデメリット

韓国の済州島への移住が増えている背景と、実際の生活コスト・ビザ事情・日本人コミュニティの状況を解説。

2026-04-12
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この記事の日本円換算は、100KRW≒10.5円で計算しています(2026年4月時点)。

「済州島に移住した」という日本人の話を、ここ数年でよく聞くようになった。コロナ禍以降のリモートワーク普及・韓流コンテンツへの親しみ・物価差を組み合わせて選ぶ人が増えている。しかし済州島がそもそもどういう島で、実際に住むと何が便利で何が不便なのかを知らずに移住を考える人が多い。

済州島の基本スペック

済州島は韓国最大の島で、人口は約70万人(2024年時点)。韓国本土とは飛行機(ソウル/金浦から約1時間)または船(木浦・완도から約3時間)でアクセスする。

気候は韓国本土より温暖で、済州市の年間平均気温は約15〜16℃。夏は蒸し暑く、冬は本土より穏やかだが台風の影響を受けやすい。

生活コストの実感

済州島の家賃はソウル都心と比べると安い。1LDK〜2LDKの月賃料は50〜100万KRW(約5.2〜10.5万円)程度が中心で、エリアと築年数によって差がある。ただし人気のある海岸沿い(咸徳・牛島周辺)はリゾート価格になりやすい。

食費は観光地価格の店と地元向けの食堂が混在している。地元向けの식당(食堂)で1食6,000〜10,000KRW(約630〜1,050円)は十分食べられる。

物流の関係で、ソウルより食料品や家電の一部が割高になる傾向がある。Coupangなどの全国配送は対応しているが、翌日配送は保証されないことが多い。

ビザの問題

日本人が長期滞在するには、就労ビザ・研究ビザ・同伴家族ビザなどが必要で、単純な観光ビザ(90日免除)では合法的な長期居住はできない。

済州島は2002年から「济州特別自治道」として独自の政策を持っており、5億ウォン(約5,250万円)以上の不動産を購入すると永住権(F-5ビザ)取得の道がある制度が一時期注目されたが、2020年以降に見直しが入っている。最新のビザ要件は駐日韓国大使館または専門の行政書士に確認することを強くすすめる。

日本人コミュニティ

済州市内には日本食レストランや日本語が通じる居酒屋が点在している。Facebookの「済州島日本人コミュニティ」グループなどが情報交換の場として機能している。ただしソウルや釜山に比べると日本人コミュニティの規模は小さく、日本語だけで生活を完結させるのは難しい。

韓国語が話せない場合、英語でのコミュニケーションが必要になる場面が多い。観光地のスタッフは英語対応している場合が多いが、地元の役所・医療機関は韓国語が前提になる。

デメリットも正直に

移住してから想定外だったという声として多いのは「車が必須」「ソウルへの往来が思ったよりコストかかる」「観光客の多さが年々増している」の3点だ。バスはあるが本数が少なく、市街地以外では車がないと生活しにくい。

済州島は移住先として魅力があるのは確かだが、観光と生活は別物だ。まず1〜2ヶ月の短期滞在で「生活者目線」を試してから判断するのが、後悔しない順序だと思う。

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