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韓国年齢制度の統一(2023年改正)と外国人への影響

2023年6月、韓国は「韓国式年齢」を廃止し、国際標準の数え年に統一しました。この変更が在住日本人の生活・手続きにどう影響するかを解説します。

2026-04-22
年齢制度文化手続き

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「韓国では年齢が1〜2歳多くなる」——韓国に来た日本人が最初に混乱するポイントのひとつだった。韓国には独自の「韓国式年齢(세는 나이)」という数え方があり、生まれた瞬間に1歳、以降は1月1日に1歳ずつ加算されていた。つまり、12月31日に生まれた赤ちゃんは翌日には2歳になる計算だ。

しかし2023年6月28日をもって、韓国は法律・行政の場での年齢表記を国際標準(生まれた日を0歳とし、誕生日ごとに1歳を加算)に統一した。

改正の内容

2023年施行の改正によって、以下が変更された。

  • 法律・行政文書:国際標準年齢(만 나이)で統一
  • 医療・法的契約:国際標準年齢で記載
  • 日常会話:強制ではないが、公的な場面では国際標準が使われる

「年(연 나이)」と呼ばれる方式(現在の西暦 − 生年 + 1)は引き続き日常会話で使われることもあるが、公式の場面では使われなくなった。

在住日本人への影響

在住外国人にとって、この変更はむしろ混乱を解消する方向に作用している。

パスポート・ビザ手続き:元々日本のパスポートは国際標準年齢で記載されているため、韓国の入管・ビザ関係書類との年齢表記の不一致が解消された。以前は「日本式では〇歳だが韓国では〇歳扱い」という説明が必要な場面があった。

保険・医療:医療機関での年齢確認は国際標準に統一されているため、在住外国人が困惑する場面は減少している。

日常生活:韓国人の友人や同僚と年齢の話になった際、「韓国式でいくつ?」「万(마운)ではいくつ?」という確認が不要になりつつある。

文化的な残響

法律上の統一が完了しても、日常会話ではまだ「韓国式年齢」で話す場面もある。特に中高年以上の世代では旧来の言い方に馴染んでいる人が多く、「만으로 몇 살이에요?(国際標準で何歳ですか?)」と確認する習慣が残っている。

韓国語学習中の在住者は、数え年・국際標準年齢・연나이の違いを理解しておくと、会話の文脈を掴みやすい。

社会背景

年齢制度の統一は、尹錫悦政権が掲げた「不必要な社会的慣行の整理」施策のひとつだ。年齢の数え方の違いが医療・法律・行政の場で混乱を生んでいたという実務的な問題が背景にある。改正前は同じ書類でも記載方式によって年齢が異なるケースがあり、特に育児・医療分野での支給要件判定で混乱が生じていた。

在住外国人にとって、韓国社会を理解するための基礎知識として押さえておきたい変化のひとつだ。

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