韓国の電気料金ガイド——累進制で夏のエアコンが怖い構造を理解する
韓国の電気料金制度を解説。累進制の仕組み、月額の目安、KEPCO(韓国電力)の料金表、夏冬の電気代の跳ね上がり方、電気代を抑えるコツまで。
この記事の日本円換算は、100KRW≒10.5円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(KRW)の金額を基準にしてください。
韓国に住み始めて最初の夏、電気代の請求書を見て驚く人は多い。春は月KRW 30,000(約3,150円)だったのに、夏はKRW 100,000(約10,500円)を超える。原因は累進制——使えば使うほど単価が上がる料金体系にある。
KEPCO(韓国電力公社)
韓国の電力は韓国電力公社(한국전력공사・KEPCO)がほぼ独占的に供給している。日本のように電力会社を選ぶ自由化は進んでおらず、一般家庭はKEPCOとの契約一択。
電気料金の請求書はKEPCOから届く。マンション(아파트)の場合は管理費に含まれて徴収されるケースもある。
住宅用電気料金の累進制
韓国の住宅用電気料金は使用量に応じて段階的に単価が上がる累進制を採用している。2024年時点の料金体系は以下の通り(季節による軽減措置を除く基本構造)。
| 使用量(kWh/月) | 電力量料金(1kWhあたり) |
|---|---|
| 〜200kWh | KRW 120程度(約12.6円) |
| 201〜400kWh | KRW 214.6程度(約22.5円) |
| 401kWh〜 | KRW 307.3程度(約32.3円) |
※ 基本料金(KRW 910〜7,300)が別途かかる。料金は改定されることがあるので、KEPCOの公式サイトで最新情報を確認することを推奨する。
200kWhまでなら1kWhあたり約12.6円だが、400kWhを超えると約32.3円。2.5倍以上の差がある。夏にエアコンをフル稼働させると簡単に400kWhを超えるため、電気代が跳ね上がる。
季節別の電気代目安
一人暮らし(ワンルーム)の場合、季節による変動は大きい。
| 季節 | 使用量目安 | 月額目安 |
|---|---|---|
| 春・秋 | 150〜200kWh | KRW 20,000〜35,000(約2,100〜3,675円) |
| 夏(エアコン使用) | 300〜500kWh | KRW 50,000〜120,000(約5,250〜12,600円) |
| 冬(暖房がエアコンの場合) | 350〜600kWh | KRW 60,000〜150,000(約6,300〜15,750円) |
韓国のマンション(아파트)の多くはオンドル(床暖房)を使っており、冬の暖房はガスが主流。その場合、冬の電気代はそこまで上がらないが、代わりにガス代がKRW 100,000〜200,000(約10,500〜21,000円)になる。
夏の軽減措置
KEPCOは夏季(7〜8月)に累進制の段階を緩和する措置を実施することがある。具体的には、各段階の上限kWhが引き上げられ、急激な料金上昇を抑える。ただし毎年の政策判断で内容が変わるため、夏前にKEPCOの公式サイトで確認する必要がある。
電気代を抑えるコツ
- エアコンの設定温度を26〜27℃にする: 1℃下げるごとに消費電力が約6〜10%増加する
- 扇風機との併用: 韓国ではエアコン+扇風機の併用が一般的。体感温度を下げつつ電気代を抑える
- 使わない家電のコンセントを抜く: 待機電力も積み重なると月KRW 3,000〜5,000(約315〜525円)程度の差が出る
- 累進制の境目を意識する: 200kWhと201kWhで単価が変わる。月の使用量をKEPCOのアプリでモニタリングできる
KEPCOアプリ
KEPCOのモバイルアプリ「한전ON」で使用量のリアルタイム確認、料金の試算、請求書の確認ができる。外国人登録証の番号があればアカウント作成が可能。
日本語対応はしていないが、画面構成はシンプルなので韓国語が読めなくても数字で使用量は把握できる。電気代の急激な上昇を避けるには、月の途中で使用量をチェックする習慣が役立つ。