韓国のサラリーマンの給与構造:연봉(年俸)制の本質と手取り計算
韓国では給与を「연봉(年俸)」で表すことが多い。月給とは異なる計算方法、賞与の扱い、手取り額の計算方法を解説。日本のサラリーマン感覚でいると誤解しやすいポイントをまとめた。
この記事の日本円換算は、100KRW≒10.5円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
韓国で就職の話をするとき、「연봉(ヨンボン)が3,500万ウォン」という形で表現することが多い。연봉は年俸、つまり1年分の給与総額だ。日本でも年収という概念はあるが、韓国では交渉・提示・比較が全て「年俸」ベースで行われる傾向が強い。
연봉制の基本構造
연봉3,500万ウォン(367.5万円)の人の月額は、単純割りで約291万ウォン(30.5万円)。ただし、ここから社会保険料と所得税が控除される。
月額からの主な控除(概算)
- 健康保険: 月収の約3.54%(個人負担分)
- 国民年金: 月収の約4.5%(個人負担分)
- 雇用保険: 月収の約0.9%(個人負担分)
- 所得税(甲勤奨税): 所得額・扶養家族数による
これらの控除後の「실수령액(実受領額)」は연봉の約75〜80%程度が目安(推定)。연봉3,500万ウォンなら手取りは月220〜240万ウォン(23.1〜25.2万円)前後になることが多い。
연봉계산기(年俸計算機)というウェブサービスで自分の연봉を入力すると手取りが計算できる。
賞与(보너스)の扱い
韓国では명절 상여금(チュソク・ソルナル前の특별 수당)や成果連動ボーナスが있는 会社は多いが、日本のような「基本給×月数のボーナス」という慣行は必ずしも一般的ではない。
连봉制では年俸額に賞与が含まれている場合も多く、「연봉에 상여 포함(年俸に賞与含む)」か「연봉 外 보너스(年俸外ボーナス)」かが채용条件の確認ポイントになる。
연봉 협상(年俸交渉)の文化
韓国では転職時の연봉 협상が比較的オープンだ。「現在の연봉はいくらか」「希望연봉はいくらか」を直接聞かれるのが一般的で、前職의 연봉証明書を提出を求められることもある。
日本的な「お給料はそちらにお任せします」という態度は、場合によっては「交渉能力がない」「自己評価が低い」と見られることがある。
외국인(外国人)の給여 水準
在韓外国人の給与水準はビザの種類・職種・会社規模によって大きく異なる。
E-2(英語教師)ビザの給与は月200〜250만ウォン(21〜26.25万円)程度が相場(公立学校・語学院で異なる)。大企業に採用されたE-7ビザ保有者はより高い연봉になる場合がある。
최저임금(最低賃金)
韓国の최저임금은毎年8月頃に翌年分が決定される。2024年は時間給9,860ウォン(1,035円、2024年基準)。月換算(週40時間労働、月209時間)で約206万ウォン(21.6万円)。
毎年引き上げが続いており、中小企業の人件費負担問題として議論される。
韓국の給与構造は日本と枠組みが違う部分が多い。연봉提示を受けたとき、数字だけ見て判断するのではなく、「賞与込みか否か」「実手取りはいくらか」を自分で計算してから判断する習慣が役立つ。