韓国の引越し文化:사다리차と用달이 없으면이사 못 한다
韓国のアパートは高層が多く、引越しには専用のはしご車(사다리차)が欠かせない。日本とは異なる韓国の引越し文化とその実態、外国人が知っておくべき手順を紹介する。
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ソウルのアパート街でたまに見かける光景がある。建物の外壁にはしご車がぴったりついて、家具や荷物が空中を移動している。これが韓国式の引越しの定番風景だ。
はしご車(사다리차)が必要な理由
韓国の集合住宅は高層が多く、エレベーターが狭い場合がほとんど。ソファやベッドなどの大型家具をエレベーターで運ぶのは物理的に難しいことが多い。
そこで登場するのが「사다리차(サダリチャ)」と呼ばれる移動式クレーン付きのはしご車。建物の外壁に沿ってアームを伸ばし、窓から荷物を出し入れする。これが韓国の引越し業者の標準装備だ。
料金は距離・荷物量・階数によって変わるが、ソウル市内で10〜20万ウォン(1万500〜2万1,000円)程度が目安(推定)。
引越し日の決め方
韓国では引越し日を選ぶとき、「손 없는 날(ソン・オムヌン・ナル)」という考え方が今でも根強く残っている。旧暦で「손(손)= 凶を運ぶ鬼神」がいない日とされる日で、引越しや結婚に縁起がいいとされる。
ポータルサイトのカレンダーでこの日を確認する人も多く、土日の引越し業者の予約が取りにくい場合は「손 없는 날に集中している」ことが理由のひとつだったりする。
外国人の引越し手順
在留外国人がソウル市内で引越しをする場合、以下の手順が必要になる。
転入届(전입신고)
住民センター(주민센터)で新住所への転入届を提出する。外国人の場合、外国人登録証(외국인등록증)の住所変更も同時に手続きする必要がある。オンライン手続き(minwon.go.kr)でも可能だが、パスポートやIDカードが必要。
확정일자の取得(賃貸の場合)
チョンセや月払い賃貸の場合、転入届と同時に확정일자を取得するのが必須。これをしないと、大家が破産したときの保証金保護が弱くなる。
引越し費用の相場
ソウル市内の一般的な1Kへの引越し費用は、作業員2名・はしご車あり・移動距離10km以内で20〜30万ウォン(2万1,000〜3万1,500円)程度(推定)。これは日本の引越し費用と比べると安め。
ただし格安業者は当日のキャンセル・時間超過・家具の破損時のトラブルが報告されることも多い。口コミサイトや知人の紹介を使うのが安全策。
引越し後のあいさつ文化
日本では新居に挨拶まわりをする習慣があるが、韓国の集合住宅では近隣へのあいさつ文化は薄い。ただし、引越し作業でエレベーターを占有したり騒音が出た場合は、上下階と隣の部屋への軽い挨拶(菓子折りなど)は喜ばれる。
引越しは新生活のスタートラインだ。韓国では手続きの順番を間違えると権利保護が弱くなることがあるので、転入届と확정일자は引越し当日中に済ませることを意識しておくといい。