韓国の国民年金——外国人が退職・離国時に脱退一時金を受け取る方法
韓国で働く外国人は国民年金への加入が義務。帰国・離国時には脱退一時金として積み立て分(一部)を受け取れる。申請方法・対象者・受け取れる金額の計算を解説。
この記事の日本円換算は、1KRW≒0.11円で計算しています(2026年4月時点)。
韓国で会社員として働く外国人は、原則として**国民年金(국민연금)**への加入が義務付けられている(出典:韓国国民年金公団)。
日本人の場合、日韓社会保障協定により保険料の二重払いを回避できる仕組みがあるが、韓国で就労している期間は韓国の年金制度が適用されることが多い。
保険料の仕組み
保険料率: 標準月収の9%(労使折半:会社4.5%・本人4.5%)
月収500万KRW(55万円)の場合:
- 本人負担: 225,000KRW/月(約24,750円)
- 会社負担: 225,000KRW/月
- 合計積立: 450,000KRW/月
外国人が帰国前に受け取れる「脱退一時金」
韓国の年金受給資格は原則10年以上の加入が必要だ。それ以下の加入期間で帰国・離国する外国人は、年金を将来受け取れないため「脱退一時金(탈퇴일시금)」を申請できる。
申請条件(主なもの):
- 韓国の国籍を持たない外国人(または韓国での居住・就業が終了した場合)
- 加入期間が10年未満
- 韓国を出国する前後(出国後も一定期間申請可能)
受け取れる額: 脱退一時金は積み立てた保険料(本人負担分のみ)に利子を加えた額が基本。会社負担分は含まれない点に注意が必要だ。
計算例: 2年間加入(月225,000KRW積み立て)の場合
- 積立元本: 225,000×24ヶ月=5,400,000KRW(約594,000円)
- 実際の支給額は利子計算後の額になる
申請方法
本人が直接申請:
- 国民年金公団(NPS: National Pension Service)の窓口またはオンラインで申請
- 必要書類: パスポート・在留資格関連書類・口座情報(韓国または海外の銀行口座)
- 出国前後いずれも申請可能(出国後の場合は代理人可)
NPS公式サイト(www.nps.or.kr)に英語・日本語対応ページがある。
日韓社会保障協定の注意点
2005年に発効した日韓社会保障協定により、日本から派遣された場合の保険料二重払い免除措置がある。韓国で就労する前に、日本側(年金事務所等)で「適用証明書」を取得している場合は韓国の年金加入が免除される可能性がある。
ただし適用には条件があり、現地採用(韓国の会社に直接雇用)の場合は協定の恩恵を受けられないケースが多い。
「知らないうちに払い続けて、知らないうちに帰国した」となると脱退一時金の申請機会を逃す。帰国前に必ず申請手続きを確認しておくこと。