韓国の社会保険:外国人が加入すべき4大保険の全体像
韓国で働く外国人には健康保険・国民年金・雇用保険・産業災害保険の加入義務がある。それぞれの仕組みと注意点、帰国時の手続きをまとめた。
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韓国で働き始めると、給与明細に見慣れない控除項目が並ぶ。国民健康保険料、国民年金、雇用保険……。日本と似た仕組みだが、細部が異なる。外国人として把握しておくべきポイントを整理する。
4大保険の概要
韓国の社会保険は4種類ある。
1. 国民健康保険(건강보험)
日本の健康保険に相当。医療費の自己負担が大幅に下がる。保険料は月収の約7.09%で、会社員は会社と折半(2024年基準・変更の可能性あり)。
外国人は就業ビザ保有者であれば加入義務がある。短期ビザや観光ビザでは加入できない。保険証(건강보험증)は発行されるが、スマートフォンアプリ(The 건강보険)でも確認可能。
2. 国民年金(국민연금)
掛け金は月収の9%で、会社員は会社と折半。65歳から受け取れる年金制度。外国人の場合、本国に帰国する際に「반환일시금(返還一時金)」として積立分の一部を受け取れる制度がある。
日本は韓国との社会保障協定を締結しており、日韓間での年金期間通算が可能。詳細は日本年金機構または韓国国民年金公団に確認を。
3. 雇用保険(고용보험)
失業した際の給付や育児休業給付のための保険。月収の約0.9%(2024年基準)が労働者負担。外国人でも加入が義務付けられているが、ビザの種類によって給付の受けられる条件が異なる。
4. 産業災害補償保険(산재보험)
労働中の怪我や疾病に対する保険。全額会社負担のため、給与明細には労働者負担分は出ない。ただし業務中の怪我発生時は会社経由で申請する手続きが必要。
個人事業主・フリーランスの場合
会社員ではなく個人事業主やフリーランスで就労する外国人は、社会保険を自分で加入・納付しなければならない。特に健康保険は「地域加入者」として加入する形になる。
保険料の算定基準が会社員と異なり、前年の所得・財産・自動車等から計算される。事業初年度は所得がゼロでも一定の保険料が発生するため、想定外の出費になることがある。
退職・帰国時の年金返還
韓国で積み立てた国民年金は、帰国時に国民年金公団(NPS)に「반환일시금 청구서(返還一時金請求書)」を提出することで受け取れる。
受取条件: 国籍が韓国でない、韓国の永住権を持っていない、韓国を出国して韓国居住資格がなくなっている。
申請はオンラインまたは窓口(강남区、種路区などの国民年金公団支社)で可能。
社会保険の仕組みは複雑だが、「健康保険は医療費節約のために必須、年金は帰国時に返ってくる可能性がある」という2点を押さえておけば大きな損はしない。不明点は国民健康保険公団(1577-1000)や国民年金公団(1355)の外国語対応窓口に問い合わせる選択肢がある。