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ホットク・バンオパン・オムク:韓国屋台スナックの経済学

ホットク、鯛焼き型のバンオパン、おでん串のオムク。韓国の街角に並ぶ屋台スナックは庶民文化の象徴だが、背後には仕入れ・立地・競争の経済学がある。

2026-07-10
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ソウルの冬の定番スナックとして紹介されることが多いホットクは、実は夏でも売られている。地下鉄駅出口近くの屋台や、市場の路地に入ると今でも見つけられる。

韓国の屋台スナックは「安い・早い・立って食べる」の三拍子だが、その一個一個の後ろに、仕入れコストと立地代の戦いがある。

主な屋台スナックと相場

호떡(ホットク)
小麦粉生地に黒糖・シナモン・ナッツを包んで焼いたパンケーキ状のスナック。1枚1,000〜1,500ウォン(105〜157円)。シード入りのヌアホットクは少し高め。

붕어빵(バンオパン)
鯛焼きと同じ原理だが「鯛」ではなく「フナ(붕어)」の形。小豆あん・クリーム・シュークリーム系フィリングなど多様。3個1,000〜1,500ウォン(105〜157円)が相場。

어묵(オムク)
練り物串を出汁スープで煮た韓国式おでん。1串500〜1,000ウォン(52〜105円)。スープは無料でリフィルできる屋台が多い。

계란빵(ケランバン)
卵入りパンで、生地に卵を割り入れて焼いたもの。1個1,000〜1,500ウォン(105〜157円)。

屋台の立地コスト

地下鉄駅前の一等地でホットクを売るためのカートスペース許可は、区によって年間数百万ウォン単位の費用がかかることもある(推定)。市場内の屋台は市場管理組合への場所代が発生する。

人気観光エリア(明洞・弘大・南大門)の屋台は、旅行客向けに価格が観光地仕様になっていることも多い。地元民が行くような市場の屋台と比べると2〜3倍の価格差があることもある。

チェーン化との戦い

2010年代以降、屋台スナックのチェーン化が進んだ。「明洞オレンジホットク」「天安ホットク」など有名ブランドがフランチャイズ展開し、個人屋台と価格・品質で競合する。

個人屋台の強みは「作りたて・店主のこだわり・地元感」。チェーンの強みは「安定した品質・見た目の清潔感・決済のしやすさ」。近年はチェーン型の屋台が増え、個人屋台の生き残りが難しくなっているという声も聞かれる。

旅行者・在住者どちらに向いているか

旅行者なら明洞や光化門エリアの屋台が見つけやすい。価格はやや高いが清潔感とアクセスが良い。

在住者なら地元の재래시장(在来市場)や地下鉄市場(市庁・昌信動・鍾路5街周辺)の屋台のほうが安くて種類も豊富。常連になると「おまけ」してくれる店主もいる。


屋台スナックは「安い」だけが魅力ではない。歩きながら食べる空間の中に、ソウルという都市のテンポが凝縮されている。スマートフォンを片手にホットクを食べながら歩くのは、ソウル生活の小さな喜びのひとつだ。

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