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韓国の残業文化は変わったのか——週52時間制の導入と、変わらない職場の空気

2018年に導入された週52時間労働制の実態。韓国の残業文化・上下関係・飲み会文化が在住外国人の職場環境に与える影響を解説。

2026-04-12
働き方残業職場文化韓国就職

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韓国は2018年に「週52時間(法定40時間+残業12時間)上限」の労働法改正を施行した。それ以前は週68時間まで認められており、OECD加盟国の中でも労働時間が長い国の一つだった。法律は変わった。では職場の空気も変わったのか。

法律と現実のギャップ

週52時間制は中小企業へも段階的に適用が広がり、現在は全規模の企業に適用されている。しかし「暗黙の残業」——上司が帰るまで帰りにくい文化——は依然として多くの職場に残っていると言われる。

スタートアップや一部の大企業では「フレックス制度」「재택근무(テレワーク)」の導入が進んでいる。特にコロナ禍以降、IT・コンサル業界では柔軟な働き方が標準になりつつある。

一方、製造業・建設業・サービス業の現場では法律通りの運用が徹底されているとは言いにくい状況が続いている。

회식(フェシク)——職場の飲み会文化

회식(フェシク)は「職場の飲み会」を指す言葉で、韓国の職場文化の象徴的な要素だ。歓迎会・送別会・部署の慰安目的で定期的に開かれる。

以前は「参加しないと査定に影響する」という無言の圧力があったが、MZ世代(ミレニアル+Z世代)が職場に増えた2020年代以降、フェシクの強制参加を問題視する声が大きくなっている。飲み会より生産性を重視するカルチャーが、少なくとも都市部のオフィスワーカーの間では広まっている。

외국인(外国人)として働く場合

在韓日本人が韓国企業で働く場合、韓国語力・業務スキルに加えて「年功序列的な上下関係」への対応が求められる場面が多い。「선배(先輩)」「후배(後輩)」の関係性は日本の職場に似ているが、より明示的で言語化されている。

外資系企業・グローバル企業ではこの傾向が薄く、英語・成果主義の文化が強い。在住日本人が就職する際に最初の選択肢になりやすいのは、日系企業・日本語を活かせるポジション・英語が公用語の外資系だ。

給与水準の現実

ソウルの中堅企業・中小企業のホワイトカラー職の給与は、新卒で年2,500〜3,500万KRW(約262〜367万円)が一般的な水準とされる。外資系・チェーボル(大手財閥)ではより高い。

日本円換算で考えると日本の新卒給与と大きな差はないが、物価水準(特に住居費)との関係で「実質的な余裕」は個人差が大きい。

韓国の職場文化は変化の途中にある。法律という制度と、職場の空気という文化の間に時間差がある状況だ。「働きやすいか」は業界・企業・上司によって大きく異なるため、入社前に社内文化のリサーチを丁寧にしておくことを勧める。

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