マレーシアの「車社会」——高速道路と渋滞が作る生活リズム
マレーシアは公共交通が限られており、車が必需品という都市が多い。国産車プロトン・ペロドゥアの存在、高速道路のトール、KLの渋滞と通勤事情を解説します。
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マレーシアに来た日本人が最初に驚くのは「車がないと生活できない」感覚だ。
東京や大阪のように電車で全ての生活が完結する都市とは違い、マレーシアの多くの都市では車が移動手段の基本だ。KL(クアラルンプール)中心部は一部例外だが、郊外・地方では車なし生活が非常に不便になる。
国産車というプライド
マレーシアには国産車メーカーが2社ある。プロトン(Proton)とペロドゥア(Perodua)だ。
ペロドゥアの「ミラ」「アクシア」「ベザ」などは手頃な価格帯で、マレーシアで最もよく走っている車のひとつだ。価格は数万〜20万MYR台(推定。グレードによる)で、国産車が低・中所得者のモビリティを支えている。
プロトンは1983年に設立された、マハティール政権の「国民車プロジェクト」の産物だ。一時は品質問題で評判を落としたが、2017年に中国吉利汽車の資本参加を受け、品質が改善したとされる。
高速道路とトール(通行料)
マレーシアの高速道路はPlus(North-South Expressway等)が全国に展開しており、KL〜ペナン(約360km)を一気に走れる。
ただしトール(通行料)が複数の料金所で発生し、KL〜ペナン往復で相当な金額になる(推定で往復100〜200MYR程度)。
Touch 'n Go(タッチ・エヌ・ゴー)というICカードが高速道路・駐車場・公共交通の支払いに共通で使えるため、車を持ったらまず準備するものだ。
KLの渋滞と公共交通
クアラルンプール中心部は、MRT(地下鉄)・LRT・モノレールが整備されており、鉄道だけで移動できるエリアが広がっている。ただしシンガポールほどカバー範囲は広くない。
朝晩のラッシュ時は幹線道路が渋滞し、車で20分の距離が1時間以上になることもある。
KL在住の外国人の多くは「職場の近くに住む」か「MRT沿線に住む」という戦略で渋滞を回避している。
GrabとMyTeksiの活用
Grabはマレーシアでも広く使われており、KL・ペナン・ジョホールバルで便利に使える。
バイクによる配達(GrabFood)も普及しており、都市生活のインフラとして定着している。
地方都市ではGrabの配車が少ない時間帯があり、待ち時間が長くなることもある。地方での移動は、やはり車または地元タクシーが頼りになる。